モアコンとディスクモア 変わりやすい天気予報 深刻な手紙改訂2

 目覚めは早いのだが、朝はたいてい動けない。その分、夜遅くまで仕事するハメになる。
 カラスに、ラップを破られたので、牛舎に持ち帰って、しばらく外で干してみた。今日は天気も良く、風が爽やかだ。少しほぐして日に当て、カビが生えないかどうか試してみるつもりだ。
 
 パンク修理は、機械屋さんに頼み、俺は北山西斜面を刈り取りに行った。平均斜度が最も急で、肥料も撒けないところだ。最初、モアコンディショナー(牧草を刈りとって、叩きつぶす機械)を着けてフォードで向かったのだが、全然引っ張れない。斜面が急すぎて、けっこう新品のタイヤを着けた100馬力の4WDフォードが、地面をほじくって登っていけないのだ。仕事にならないので、一旦引き返す。
 古いディスクモア(牧草を刈りとるだけの機械)を引っ張り出して取り付けた。あまり調子が良くない機械なのだが(部品がない)、これなら考え事をしながら作業できる。作業中のギアが1速高いので、作業速度が全然速い!乾燥に時間がかかるのが難点だが、作業は楽だ!
 
 刈り終えて帰ってきたら、各社の天気予報が一斉に変わっていた。ずっと晴れるはずではなかったのか?
 初冬の山に登っていた頃、俺は地学も教えていたので、天気図を見てけっこう先まで予報して、ほとんど外したことがなかった。(だから今生きている!)このへんの天気は予報が難しく、プロの予報士もコロコロ予報を変えてくれるが、天気商売の俺たちは困ってしまう。
 
 教え子から、梅干しやゴーヤ茶・お菓子と共に、深刻な手紙が送られてきた。
 名家とか旧家という家柄に嫁ぐと、いくら頑張っても正当に評価されないことがある。彼女の場合もそうだ。その家の伝統的な嫁に対する扱いが、そういう扱いなのだ。彼女でなくても、誰がいくら頑張っても同じように「やってあたりまえ」として、正当な評価をされることはない。幸せな家庭を築こうと嫁いできた女の人の愛情や、やる気につけこんで、ひたすら家のためと称して”滅私奉公”を求め続ける。
 こういう日本の悪い因習を、どうにか出来ないものだろうか?やっている側には、自分のやっている悪行に自覚がなく、立場の弱い人間をさらに追い込むようなことをしても、誰にもとがめられないのがたちの悪いところだ。
 頭が良く、職場での企画力行動力もあり、家事も頑張っているようだ。こんな子が、人として正当な評価を受けられず、辛い立場に身を置いていると思うと、切なくなる。
 せたな町の医療問題と重なるところもあり、辛い気持ちになった。
 俺はそういう悪い因習が嫌いで、結婚するときに自分の親(父親と義母)と縁を切った。俺にとり続けていた非人間的扱いを、妻にもしようとしたからだ。(本当の)母方の親戚の話では、親は先日のETV特集も知らなかったので観ていないし、俺がどこで何をしているか知らないそうだ。
 
 せたな町の医療問題については、掲示板を作ったり、HPを作ったりして、なんとか頑張りたいと思っている(牧草収穫が終わらないと、手をつけられないが・・・)。北檜山や大成の人たちに、地元の病院・診療所に通える安心感をわかって欲しい。
 町長後援会の人は、
「子どもが病気したら、八雲に走れば良いんだ!うちの子の時もそうしてきて、ちゃんと育った。」
と笑っていっていた。北檜山国保に行けとは言わないのだ。
 後援会の人ですら全然信用していない国保病院の中身の話を棚に上げて、「北檜山国保を中心に医療体制を整備する!」というのはどういうことだ?誰もが行きたがる病院にするのなら、税金投入も当然のことだが・・・。
「医者の代わりはいくらでもいるって!すぐに代わりが来るから、心配しなくても大丈夫だ!」
今の状況は、後援会の人が町長側から受けた説明とは、まるでちがっていないか?大成も瀬棚も、一人体制でいつまでもやれるものでもない。北檜山だって2.5人体制でいつまで認可され続けるだろう?
 繰り返しになるが、
1日平均の外来受診者数0〜29歳が、瀬棚は30人、北檜山は4.6人、大成は2.7人だ。
同じく1日平均の外来受診者のうち60歳以上は、瀬棚が45%、北檜山82%、大成85%だ。
(医療対策審議会資料より)
 高齢化率は、大成が4割で、北檜山と瀬棚は3割程度だ。罹患率が同じなら、北檜山はもっと若い人の患者が多くてもいいはずだが、地元の病院には行っていないらしい。
 瀬棚は、子ども(0〜9歳)が1日平均で20人受診している。当然、風邪が流行るときなどはもっと受診しているだろう。町の医療を整備するなら、全世代に渡って利用されていた瀬棚診療所の実態を分析し、見習った方が、誰もが通える医療システムが出来るのではないかな?医師の数を増やして、これまでの報酬のままで支えきれないなら、医師が来たくなるような体制(医師は、報酬より、やり甲斐のある所や、勉強になる所を選ぶらしい)を作るしかない。それが出来るのが村上医師だ。
 俺は他地区の病院をけなしているわけではない!みんなの税金を使って運営されている病院のシステムに何か問題があるなら、それを直してこんな不均衡な状態を是正するべきと言っているのだ。(医師だけでどうにかしようとしても、出来る問題ではない)。
 みんな、諦めないで、自分の地区をもっと良くすることを考えませんか?
 
 昨日、医療問題を書かなかったら、午前中のアクセス数が激減していた。アクセスしているパソコンの台数は変わらないので、1台のパソコンを数人で見ており、内容が農業のみだと、クチコミで読まないのかな?
 ところで、3時頃に、4台のパソコンから50ヒットもアクセスがあった。アクセス解析したら、馬のページを熱心に見てくれた人がいるようだ。
 ちなみに、我が家のHPを検索する語句を解析すると、「米村牧場」そのものの次に「農家になりたい」がある。でも今の俺のブログを読んだら、誰もせたな町には来たがらないかもしれない。過疎の町だからこそ、人が集まりたくなるような工夫(例えば、町民の健康を守るための地域医療、保健活動が充実しているとか)が、町全体の為にも必要なんじゃないか。
 せたな町の医療が、真に充実したものとなったら、都会の人に自慢できるいい町になるんだが。
 町長。なんとかしてくださいよ!