朝寝坊 去勢手術 アイスクリーム 切り草

 雨音がいい子守歌になり、昨夜が遅かったのでみんなで朝寝坊した。お姫様たちの声が部屋の中で聞こえたので、ようやく起き出し、ダラダラ朝飯を食い、娘にミルクをやって、ダラダラ牛舎に行った。
 
 せっかく、お姫様たちがいるので、子牛の去勢手術をすることにした。産室の敷きワラを交換し、綺麗な牧草を分厚く敷いてやる。モクシをかけ、ロープで縛り、陰嚢を綺麗に拭き、消毒した。新しいカッターの刃を使って先端1cmを一気に切り落とし、よく消毒して洗った手で、睾丸に絡みついた結合組織を丁寧に剥がして、輸精管を引っぱり引き抜く。取った睾丸は、ゴロウ達のおやつにならず、ボウルに入れて冷蔵庫に保管した。
 福三郎と桃三郎の2頭をやったが、福三郎は輸精管の抜き取りが不完全で、出血量がちょっと多かった。桃三郎はほとんど血が出なかった。
「痛くないの?」
お姫様が聞くのだが、一声も挙げないし、それほど暴れないから、
「除角ほど痛くないと思うよ!」
あまりにあっけなく手術が終わったので、かなり驚いたようだった。タマは大事に持ち帰る。
 
 娘の訪問看護を受けた後、遅い昼飯を食いに町に出た。その後、友人の牧場で、アイスクリームとパウンドケーキを買った。奥さんは相変わらず可愛かった。俺の可愛い教え子たちも紹介した。
俺「▼□島から来てくれたんですよ!」
「わざわざそんな遠くから来てくれたの?」
俺「ETV特集を観て、何とか助けに行こうと思ってくれたんですよ。」
「何年前の教え子?」
俺「○×年前の高校生です。」
 乾草ができなくて困っている話をした。
 
 さらに昼寝をしてたのだが、ちょっと起きれなくなってしまった。お姫様たちが先に牛舎に行ってくれた。俺は重役出勤し、切り草を作ったり、親牛を入れたりした。
 
 夜は昔話に花が咲き、気がついたら2時を過ぎていた。