前山ロール ラップ ヒカリ出産

 朝一番にテッターをかけた。もう一日晴れれば乾くんだけどな〜!朝牛舎を早々に終えて、レーキをかけに行く。風が弱かったので、レーキした牧草の列が飛ばされることはなかったが、今年の牧草の成長は遅く、まだ花粉を着けていないので、草量が少ない。
 
 午後からロールベーラーで、牧草をロールした。この機械は、使い方が悪いのか、すぐに詰まってしまい、何度も何度も作業を中断し、詰まった牧草を取り除かなければならない。要するに、食い込みはじめの時に、しっかり芯を作ってやることで、その後の食い込み方が違ってくるようだ。ロールを縛る紐を切るカッターの調子が悪く、最後に毎回降りて切らなければならないのも困りものだ。絶壁と呼ばれる地形な為、巻き終わったロールは、毎回山頂に運ばなければ排出できないのも作業性を落としている。
 北山南斜面で6ロール、前山西斜面で23ロール巻いたところで時間切れとなった。
 
 トレーラーで運んできたロールを、ラッピングマシンでラップしていった。雨が降り始め、ロールを転がそうと踏ん張る足が滑って大変だった。
到底終わりそうになかったので、急遽アルバイトを頼んだ。
夜牛舎をやってもらう間、俺はひたすラッピングだ。平らな場所がほとんどない我が家で、20ロールのラップしたものを置く場所を確保するのが大変だった。二人掛かりでも転がせないものがあり、雨の中、えらい大汗をかいた。
 
 12時頃にようやく飯にありつけ、睡眠薬を飲んで寝ようとしたら、ヒカリが産気づいていた。
「どうしよう。飲んじゃったよ。」
2時間くらいねたら起こしてもらうつもりで一旦ねる。心配で寝れなかったMikiが、監視カメラで足の出てきたヒカリを見て
「Yoneちゃん、足が出てきたから起きて!」
「もう寝ちゃったモンね!」
会話になっていない!全然記憶にない。
 
 足が出てきて、母牛が苦しがっていきんでいるのに、なかなか頭が出てこなかったそうだ。
 Mikiは、お産の成り行きを見守っていたが、足が出て小1時間ほどたったところで、
「ヨネちゃん、そろそろ出してやらないと、母牛も仔牛もかわいそうだよ!」
と俺をたたき起こす決心がついたそうだ。
 たたき起こされた俺は、まだ薬の効き目が残ってふらつきながらも、牛舎に行った。俺が牛舎につく直前生まれ落ちたようで、母子共に元気だった。またメスだ。メスの方が、15万円くらい安いので、経営的にはちょっと残念。でも、良い牛に育てよう!すごい寝不足。