おかしな話

朝牛舎をやる前に、テッターをかけに行った。乾草に仕上げるには、あと2日くらい晴天が必要だ。朝牛舎を終えた後、ラッピングマシンを借りる算段に行く。
 使っていないから、いつでも持っていっていいことになったのだが、使うには細工が必要だと聞いていた。
 昔は、大型のサイロを使い、しめった牧草を入れて、牧草の漬け物(サイレージ)を作っていたらしいが、今ではフィルムで巻いて簡単にできてしまう。しめった牧草をロールにしておくと、カビが生えてダメになるし、熱を持って火事になることもあるそうだ。ところが、ラップしておくと、乳酸発酵して栄養価が高まり、食味も増すそうだ。
 
 2回目のテッターをかけた後、トラクターの1台を、それ専用に用意し、ノコノコ取りに行った。
 実際に取りに行ってみると、意外に簡単につき、細工も必要なさそうだ。サビを落とさないと、ラップフィルムに穴が開き、カビが生えるそうだ。あとは、どこにラップしたものを転がすか考えなければならない。
 
  
 俺に、「村上医師の意見書」について、最初に教えてくれた人に会った。
 1月初めの段階で
「村上は辞めるぞ!好き勝手な意見書を出して、通らなかったら辞めるってんだから、そったら医者は辞めてもらってけっこうだ。俺もその意見書を読んだが後半なんてとんでもないことが書いてあったぞ。区長を・・・北桧山の事務長が・・・。それが通らなかったら辞表出すって言ってるから、早く出せッって待ってるらしいぞ!医者の代わりはいくらでもいるってな。
と言っておられた。村上医師が辞表を出す前の話だ。
 俺は
「今の世の中、医者の代わりは簡単に見つからないと思いますよ!」
と、控えめに言ったのだ。
 ところが今日話をしたら、
「俺は、笠原が作ったメモを読んだ。」
と言い換えておられた!
 どういうことだ?
 俺なんかに嘘をついても仕方ないだろう。
 俺は毎日日記を書いているし、この話は相当衝撃的で俺の鬱病の引き金になった。忘れられるはずがない。(詳しくは、4月15日のブログ)
 
 「村上医師の意見書」から「笠原議員作成のメモ」への変化は、地区懇談会での笠原発言そのものだ。

 「意見書」を町長が公開したのは数日前だ。
この方によれば、意見書公開の理由は
「テレビに村上先生から公開したんだから、公開しても問題ないだろう。」
俺「それは、町長が言ったのですか?」
「ああ」
俺「テレビ局か、村上医師がそう言ったのですか?」
「・・・」

 診療所の存続についても話した。
「楢崎があるから、診療所はいらないって言ってたぞ。人口比に対して、(瀬棚区には)2つも要らないらしいぞ。」
俺「町長の公約に反するんじゃないですか?医療の充実と言っていたのに、診療所を閉じるのですか?」
「・・・。」
俺「診療所が出来た理由は、楢崎が入院を受け入れなくなったからだとはご存じですよね?」
「先代が死んだから。」
 
 財政について、
「瀬棚が一番ひどかったらしいぞ。」
俺「借金は、北檜山は100億円。瀬棚は60億円くらいではなかったですか?しかも、インフラ整備(町民の生活向上に必要な建物などを建てたり、人員配置することなど・北檜山は小学校、保育所、幼稚園の立て替えが必要で、防災無線合併特例債で設置している)は、瀬棚の方が進んでいましたよね?大成は、公務員給与が高すぎて、何も作っていなかったし(これからみんなの税金で作る)。」
 
 話せば話すほど、変なことばかりだ。あげくには、
「町長だけの考えでは、何にも出来ないんだ。いくら町長がこうしたいって言ったって、議会がうんと言わなければどうしようもないんだ。」
俺「その前に、町長が方針を示さなければ、町として進む方向が定まらないのではないですか?」
 
 俺は、この方を農家の先輩として尊敬しており、仲違いするつもりはない。ただ、話をすると、不思議なことばかりなのは、やっぱり何か変だ。こんなにつじつまの合わない話をする人ではないのに・・・。
 
 町長が悪い人じゃないのは、俺も知っている。俺は町長にやめて欲しいとは思ってない。
 でも、村上医師と話が出来ないような状態では、この町の医療の発展どころか大きな後退は免れない。北檜山国保病院を改築して整備しても、医者は来ない。今だって、基準人員が確保されていないのだ。