多感な日 激しい頭痛 ありがたい義弟
乳児院に入れるという、俺の不安な気持ちを察してか、娘は3度も夜中に俺を起こした。さすがに寝不足だ。頭の芯から痛い。
友人が、朝牛舎を手伝いに来てくれた。娘を預けた後、ちょっとだけ、水やエサやりを手伝ってもらった。
堆肥の切り返しをやり、汚水がタンクに流れ込むように細工をした。
Mikiから術痕の写真が届いた。こんな体で生きたくないとコメントが添えられており、苦悩した。
「すぐに再建手術すればいいよ!」
と返信したが、最低でも半年後だ。男性にしてみれば、去勢されたようなものなのだろうか?慰める言葉が思い浮かばなかった。
娘を預かってくれた母さんは、再建手術を豊胸手術と間違えて、
「私もやろうかしら?」
などと、笑わせてくれた。
寝不足と、ストレスで頭痛が激しく、しばらく昼寝をした。頭痛薬を飲んでも全然治らない。機械屋さんが来て、すごくボロイブロードキャスターを、激安で売ってくれた。とりあえず、今年の肥料撒きはなんとかなりそうだ。
新生児の吐き戻し防止マットが届いた。これで、広いベッドに寝かすことができる。
娘を迎えに行ったら、保健センターに行くよう言われた。乳児院に入れるなら、今日決断して、明日から入れた方が良かろうという話になった。うつ病の俺にとって、毎日同じリズムで生活するのは大変ではないが、重大な判断を迫られるのはものすごい苦痛だ。
夜牛舎の時間、結局義弟の家にお世話になった。おれのあまりの体調の悪さに心配した二人は、俺のために飯を用意しておいてくれ、とりあえずMikiが帰るまで、乳児院のことは考えなくてもいいように、手配してくれた。
先ほどまでぐずっていた娘は、俺の膝の上でスヤスヤ寝ている。