娘1ヶ月の誕生日 WEBカメラの威力  術後の経過

 今日は、娘の1ヶ月の誕生日だ。天気も悪いし、顔を見に行こうと思いつつ、朝牛舎をやった。遅くまで働いたので、全身に疲労感があふれ、作業がとぎれとぎれになってしまう。
 会いに行きたいなと思いつつ、やらなければならない仕事もたくさん目に付く。
 
 迷っていたら、
「頼まれていたカメラをテストしに行くから。」
と連絡があり、午後の行動が決定した。10秒ぐらいのタイムラグがあるが、なかなか鮮明な画像だ。
 牛舎側に、ノートパソコンを持って行き、差し込みジャックを作ろうとしたのだが、
「待てよ。無線ランで繋げるんじゃないか?」
監視カメラ用に無線ランの電波が、牛舎から200m離れた家まで届くほど強く出ているのだ。
 
 一旦部品を店に取りに行っている間に、俺は妊娠牛達に牧草ロールを運んだ。ボディーコンディション3くらいの、ちょうどいい太り具合なのだが、
「腹減った〜。」
とうるさいのだ。トラクターで運んでやると、嬉しそうに軽やかに走って着いてくる。もう少ししたら、牧草が伸びて、ロールを運んでやる必要が無くなるだろう。
 
 無線ランを試したらOKだった。
「顔色悪いけど、大丈夫か?」
俺のためにやってくれているのに、座っていられないほど調子が悪くなってしまったのだ。牛舎で再テストをやって来てくれる間、俺はちょっと休ませてもらった。
 動けなくなり、2時間近く昼寝をしてしまった。起きてからも、最悪のコンディションだ。

 Mikiから、術痕の写真が送られてきた。もともと自慢の美乳(?)なのだが、見た目はあまり変わらなかった。さすが、年間330例も手術をしている専門医だ!写真を見せられなくて残念だ。
 
 そこでも、せたな町の話題は有名だったそうだ。医師や看護婦だけでなく、患者さんまでよく知っていて
「勿体ないことしたね?」
「代わりの医者が見つからないでしょ。」
と言われたそうだ。
 1階には内科があり、心電図検査を受けに行ったら、そこでもせたな町と言うと同じ反応だったそうだ。えらい有名な町になってしまったものだ。
 
 北大の医局に、町長が医師の派遣を依頼しに行ったことを、看護婦達に
「あの村上先生を辞めさせたせたな町でしょ。大学病院でさえ医師不足で困っているのに、町長が1回来たくらいで・・・。(普通は何度も何度も通うものらしい)」
と笑われていた話を書いたことがあるが、本当に笑われているのは、町長ではなく我々町民なのだと教えられたことがある。
 函館の小児科に子供を連れて行った人が、その医師から
絶対に行きたくない町だね。」
といわれた話も前にあった。
 
 我々は、どうするべきなんだろう?なにもしないでも、そのうち忘れられて、良いお医者さんが来てくれるだろうか?
 法外な報酬を出しても、開業資金を貯めるために来て、貯まるとさっさと帰ってしまうようなそんな医師しか集まらないのではないか?
 
 来年の4月から内科医が来るあてがあると、町長が俺に言ってくれたのだが、議員さん達に聞いてまわっても、そんな話は誰も聞いていないそうだ。国保の医師が一人、報酬の問題で辞めようとしており、その補充ではないかということだった。本当に来るかどうかもわからないそうだ。
 北檜山国保クラスの病院では、6.7人くらいは医師がいないと認可されないらしいが、改築したあとにそれだけの医師が確保できるのだろうか?