千客・・ 入院延長 医療対策審議会のメンバー

 今日は、朝から3組もお客があった。みんな親しい人だが、結局話は、医療問題の方に行ってしまう。
 村上医師が
「平田氏が敗れたら、診療所を辞める。」
と言っていたらしいのだが、そのことを取り上げて、非難する人が多いのも知っている。(その人は村上医師が好きだったが)。
 言い訳させてもらうが、地域医療は自治体と医師が連携して行うものであるから、対抗馬のS氏のように、診療所のものに反対する人が当選した場合、予防医療も訪問看護も出来なくなってしまうので、村上医師がこの町にいる必要がなくなり、だったらもっと自分を必要としてくれる場所に移動するのは、当然の結果だ。
 
 俺がこの問題にのめり込みすぎて、体を壊さないように心配してもらった。
 
 お客があった割りには、仕事がスムーズに進み、昼から病院に行った。途中、1000円分のサンドイッチと野菜ジュースを買って、友達のところで話をしながら食った。
 町長が、医療問題はすべて医療問題審議会に丸投げしていたから、どんなすごいメンバーが選ばれるかと思ったら、あまり医療に詳しく無さそうな方や、町長の取り巻き議員でせたなの医療を考える会で村上医師の「意見書」の原文を朗読し、あとからそれは自分が調べたものであると言い訳してまわっている笠原議員。北桧山国保病院の元事務長で、瀬棚の予防医療は効果がなかったと新聞発表した大関氏。(数日前のブログを参照してください)
 とても、真剣にこの町の将来の医療を考えた人選には見えなかった。町長は、本気でこの町の将来を考えているのだろうか?
 
 病院についたら、まず寝させてもらった。昨日の夜、薬を飲むのを忘れていて、3時頃ようやく気づいて飲んだのだ。町の医療を守るために、なんとかしなければという思いを、横になったまま妻にぶちまけた。急いては事をし損じる。判っているけどせっかちな俺!
 気持ちを落ち着けたところで、娘に会いに行く。昨日より元気そうだ。レントゲン写真で、腸にガスが溜まっているのが観察でき、胃腸が動き始めた証拠だそうだ。キチンとミルクを飲めるよう。1週間くらい退院を伸ばして、安心できるようになってから退院させるそうだ。
 手術が数日早すぎたようだ。まだお腹の仲にいてのんびりしていたかったのだろう。普通分娩の予定日は15日だ。風邪で手術が遅くなったのは、かえって良かった。
 
 大急ぎで夜牛舎をやり、仲間で集まって、今後の方針を考えた。
 俺たちは、安心してくらせる生活が欲しいだけだ。
 現状では、瀬棚診療所の吉岡医師は、過重労働で、倒れてしまうか?半年後に辞めてしまうか?
 町長が約束した支援策は、週に半日の代診を置いただけで、日曜日の当直もさせられていた。本気で慰留する気は無さそうだ。

 労働条件が悪くなったとき、医師は黙って辞めていくもので、その後、情報が流れて代わりの医者は見つからないのが常識だ。
 これはせたな町全体に言えることだと思う。少なくとも、村上医師の首を切った(そう思われている)せたな町には、自治医大などの地域医療に力を注いだ医局からは、絶対に今の町長のいるせたな町医者は来ないだろう。 

 北大病院の看護婦に、町長が来たことを笑われていた話は書いたが、函館の小児科でも、
「絶対に行きたくない町だね!」
と医者に言われたそうだ。
 
 このままでは、本当に医者が来ない町になるだろう。俺たちは、どうやってこの町の医療を守ることが出来るだろうか?
 町の人たちに、危機感がないのが一番怖い! 道南ロイヤルに対する支援策も何も考えていなかったようだが、このままでは数年後には撤退すると言われている。
 子供を持つ親は、医者を捜して遠くまで走らなければならないし、みんな歳をとるんですよ。合併特例債で、40億の病院をつくっても、元請けは函館や札幌の建設業者に持って行かれるだろうから、下請け程度の仕事しか地元にはなく、数年間の日雇い労働で稼いだあとは、財政難で何のサービスも受けられず、再建団体になって町が消滅するかもしれない。その時に後悔しても遅いですよ。