今日のも長文だよ! 町長に会った! 新せたな方式

 今日の夕方、NHKクローズアップ現代で、「病を未然に防げ」という題の番組があるという。また、たぶん町長が財政難を理由に、「瀬棚の取り組みを全町に広げるのは無理だ」と言うと思うが、本当にそうだったのか考えて欲しい。

 これまで、人口あたりの常勤医師の数は、瀬棚区が一番多かった。他の地区に医者を瀬棚区並みに増員させるのではなく、3地区の少ないところを持ち回りにしたり、病室2つに3人の医師はいらないという話も聞いたが(在宅医療は、医者が出向いて治療する)、一人は常に在宅医療(道の支援事業が始まり、モデル地区になれば道の支援が受けられる)従事者として、全町を廻すことが出来たはずだ!(給料は半分以上安かったし)
 今は、瀬棚が医者は一番少ない。次を呼ぼうと思ったら、何倍もの財政負担が町にかかる。 
 
 北桧山や大成が、土日の代診で頼んでいた医師の報酬が年2千万円以上だったのだから、辞職した医師の給与より高い。全町7人いた医師を、持ち回りで不足しているところに移動させて廻れば、医師の意識も技術も高まり(仕事が増えると言って、他の区からは反対されたと聞くが)、財政負担は減らせた。
 
 長期入院者を自宅復帰させるプログラムもあった。瀬棚では何かあったらすぐ医師が巡回してくれるので、在宅を進めることが出来たと、N保健師が言っていた。医師が廻らなければ即入院になってしまうことになるそうだ。昨日も書いたが、この事業にも道から助成が着くはずだった。

 瀬棚の保健師が多すぎるとも言っていたが、インフルエンザワクチンなどの接種などの時、その優秀な保健師達が全町を巡回して接種すれば、病院に頼むより財政負担が少なく、町民全員を対象に出来たはずだ。ワクチン代(一人分1350円の350円が補助だった)だけの金額なら、大した額(1万人接種しても350万円。医者の代診に比べたら安い)ではなかったはずだ!全町を瀬棚並みの人数採用するから無理があるわけで、必要なときに必要な人員配置を考えれば、十分可能だったのだ!しかも、これにも道の助成が着くはずだった!
 
 研修医(医療経験3年以上)を、財政難で受け入れられないと言ったが、実は自治医大の地域医療研修施設の推薦されるトップに瀬棚診療所が上がっており、文部科学省から4千万円の予算が付いた。
 意欲あふれる若い医師が、ただ同然で次々やってくる町になるはずだった。医学生の場合、自治医大が費用は負担し、町の負担は宿舎の光熱費(月1万円くらい)。この町が気に入ったら、残ってくれるだろう?
 これは、町長の医療への取り組み方次第で、まだ間に合うはずだ。

 要はやる気の問題だったと思う。
 北桧山は、合併特別債を使って、今頃防災無線を取り付けはじめるという。約2億円だ!他の2地区は既に取り付けている。先の小学校再建工事(本来合併前にやるべきだった)といい、合併特別債を北桧山区にだけつぎ込んでいるようにも見えるが、これで無駄に豪華な小学校が出来たら、余所の地区から苦情が出ると思う。

 村上医師は、
「首長のリーダーシップ次第で、どうにでもなったはずだ!」
と言われていたが・・・。

 俺のボヤキ
「村上先生!先生が町民に残していった宿題は、すごい大変だ〜!」
 俺のやり方で、間違っていないのだろうか?
 みんなが幸せになるために(巨額の建設費の利権なんかを狙わずに)考えてくれたらいいと思うのだが・・・。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 本当は、今日も子供に会いに行きたいが・・・。ミルクを飲み始めたそうだ!元気に泣くらしい!

積雪1.5mの道を、ユンボで除雪した、あと30mくらいで終わる。ロールを持ち帰り、腹を空かせた牛達にやった。
 なんとか牛舎作業も一段落ついたので、子供に会いに行こうと思ったら、町長の後援会の方から電話があり、
「これから町長の家に行こう!」
と言う話になってしまった(涙!)。
 
 町長の奥さんが出てきて、医療政策への不安や、財政難でも出来る支援政策を利用した案を話したら、直接町長と会えるようにしてくれた。

 会って話したのだが、気の短い俺は、村上医師が辞めた理由の部分になるとムキになってしまい、
「それは嘘ですよね!」
なんて失礼な言葉を連発してしまったような気がする。
 話がそれそうになる度に、同席した方々に修正されてしまった。
 
 そうだ!今さらどうにもならない話しをしてケンカしに行ったわけではない。俺は、全せたな町の医療を向上させ、安心して自分の子育てをしたいだけだ。
 同行してくださった女性と共に、医療対策審議会のメンバーの話・「市町村国保国保経営安定化支援政策」についての考え・来年四月に内科医が来てくれそうな話し(総合医ではない)など、いろいろ話した。俺一人ではなかったので、とても心強かった!

 自治医大の研修プログラムに文部科学省から4000万円の補助金が着いた話をしたら、町長はご存じなかった。医師経験3年以上の経験者で、地域医療に意欲的な医師が、国の金で来てくれる話をし、瀬棚診療所が研修先のトップに上がっていた話をした。研修医が来てもらえるような町にしないと、優秀な医者の確保が難しく、しかもこの制度は町長の勉強と努力次第でまだ復活する可能性があることを、二人掛かりで力説した。
 そしてようやく、近日中に町長が吉岡医師に会いに行き、町長のやる気と懐の広さで、何をしたらいかよく話し合ってもらうことなどをお願いした。
 その町長と吉岡氏が話す席には、第三者が立ち会うことなどを約束してもらった!東京のテレビ局の人に連絡したら、会合は是非撮影したいと返答が来た!
 (多額の借金無しで)医療の充実した町づくりさえしてもらえば、言うことはないのだ!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 急いで夜牛舎作業をしながらいろいろ考えた。
 この話し合いだけで、町長が全面的に変わるかどうか判らないが、1歩前に進めたと思う。出来うるなら、「せたなの医療を考える会」の人たちも交えて、これからのせたな町の医療のあるべき姿を考え、一度は崩壊した「瀬棚方式」に変わる「新せたな方式」を作り出せないものだろうか?
 町民参加型で、お金をかけずに、予防医療や在宅看護システムを作り上げることは出来ないだろうか?少なくとも瀬棚区の住人は、健康意識が高いと思う。それを全せたな町に広げることは出来ないだろうか?
 村上医師が残していった、「町民への宿題」の答えとは、そんな方向ではないのかなと、仔牛にえさをやりながら考えた。
 みんなはどう思うだろう?
 
 地域の「中山間事業」総会は、体が辛かった!まともに座っていることが出来ないくらい、疲労困憊していた。
「パソコン疲れだべや!」
返事をする元気もない。
 でも、オードブルを食べた瞬間に元気になり、いろいろしゃべった!ただのシャリバテだ!
(腹が減ると、血糖値が下がり動けなくなる。今日は頭を使ったのでよけいに・・・)