馬の脱走 アキコの種付け失敗 モモコとフクの妊娠確認 24頭目の

yonemiki2006-03-18

 昨夜、牧草を入れてやるのをサボったので、腹を空かせた馬が全員いなくなっていた。逃げた先は、自分の草地内なので、気にせず朝牛舎作業をやった。

 昨日アキコは、他の牛にマウンティング(乗っかること)していたのに、早朝見に行ったときは静かになっていた。昼頃になっても乗られる気配もなかったので、念のために、お昼一番で診てもらったら、排卵後だった。朝一番で呼ぶべきだった。
 ついでだったので、フクとタエ、モモコの妊娠鑑定をしてもらう。フクとモモコは妊娠しており、タエはたぶん大丈夫だろうと言うことだった。
 ヒカリコが、マウンティング行動していたので、また卵胞膿腫かと思って診てもらったが、膿腫ではなかった。

 中山への道を、ユンボで除雪した。このへんは積雪2mを越えているが、除雪しておかないと、もうすぐ超早期放牧する予定なので、電気牧柵を出しておく必要があるのだ。途中で疲れたので、トラクターでロールを2個拾って帰り、牛達にやる。
 
 草架に牧草を入れてやり、脱走した馬を呼びに行った。北山の尾根に登り、口笛を吹くと、ずっと遠くの丘の向こうからポパイが顔を出した。もう一度吹くと、6頭全員が一目散に俺のところに駆け寄ってきた!今年の冬は、全然かまっていなかったのに、なんてけなげな馬たちだろう!ポケットから、牛用の配合飼料を少し舐めさせ、草架まで誘導してやった。雪で電気牧柵が壊れている場所があったので、一応繋いでおいたが、電気を流せる状態ではなかった(一部、雪が深くて掘り出せない)。

 フキノトウが沢山出ていた。天ぷら用に持ち帰るが、「女王様」もいなくなったので、台所に置きっぱなしだ。皿を洗ったり、全粒粉パンを焼いたりする度に、「女王様」のありがたみを、今さらながら感じている。切れが悪いので、久しぶりに包丁を研いだ。 

 今日の農業新聞に、我が国で24頭目のBSEの牛が発見されたことが載っていた。
 これまでの乳用種と違い、肉用種としては我が国では初めての例だ。1992年生まれの14歳。繁殖用で、10産もしている黒毛和牛だ。
 我が国は、全頭検査しているので、感染牛の肉が市場に出回ることはない。
 黒毛和牛の繁殖農家の一人として、今後他国の圧力で、この安全なシステムが無くなることのないように切に願う。
 感染経路としては、BSE発生国である英国産の乳牛が九州に入り、肉骨粉になった可能性があるとの報告もあるが、まだはっきりとしたことはわからない。徹底した究明を望む。

 我が国では、これまで数年間の全頭検査で350万頭の牛が検査され、BSEと認定されたのは24頭である。発生率は0.0007%弱だ。
 もしも米国でのBSE発生率が日本と同じで、米国でも全頭検査をしたなら、毎年約2万頭のBSE牛が発見される計算だ。しかし、実際に発見された頭数は、あまりに少ない(残りは市場に・・・?)。
 アメリカでは、1年間に3500万頭が屠畜され、検査されるのは38万頭あまり、検査される牛の数が全体の約1%だけだ。これでも、以前の年間2万頭ほどの検査しかしていなかった時に比べれば、拡大検査なんだそうだ。これで、BSEの牛を発見できると思う方が、科学的でない(アメリカがよく使う台詞)。ジョハンズ米農務長官は、近くこの拡大検査を取りやめる考えを表明している。

 日本の全頭検査は、世界に誇れる、消費者にとっても、生産者にとっても、信頼置ける検査態勢だ。コストも手間もかかるが、食肉の生産に関わる者として、是非ともこのまま続けて欲しいと思う。