引っ越し

 眠かったが、子牛が起きたので牛舎に連れて行き、アキコの母乳を飲ませる。人工初乳は使い切ってしまったようだ。飲み終わったら、入れる場所もないので、また家に連れ帰る。毛布の上で、幸せそうに寝ていた。
 しばらくボーッとしたあと、子牛を連れて牛舎に行く。今日は、友人の応援を頼んであったので助かった。朝牛舎の作業をやってもらう間に、俺は第2産室の扉を作り、敷きわらを敷いて、ホタルと綾次郎を引っ越しさせた。空室になった産室は、敷きわらを交換して石灰消毒し、ミカンと元六郎を引っ越しさせた。ミカン達のいた部屋は、敷きわら交換石灰消毒後、モミジとアカリのへやとなった。温室は、消毒後ミノリの部屋となる。ドミノ倒しの様だ。
 馬の牧草を入れてやるのがちょっと遅れたら、彼らは自主的に脱走して、畑のトウキビ残骸を食べに行った。呼びに行かなければと思いつつ、週末大荒れになるという天気予報を信じて、合掌を支える柱の筋交い入れをやった。合掌が丈夫でも、柱が倒れてはどうにもならない。
 暗くなってから、馬を連れに行く。バケツに配合飼料を入れて、ポパイの引き綱を持っていけばいいのだ。
「ぽぱい!」
ちゃんとやって来るので、エサをやり、モクシをかけて歩くと、俺の歩調に合わせて着いてくる。他の馬も着いてくるので楽ちんだ!
夜牛舎が遅くなってしまったのに、念入りにガンベトール塗りをやってしまった。