悪夢!

yonemiki2005-11-29

 未明に強風が吹いた。「牛舎は大丈夫だったかな?」と思って出かけたら、合掌が傾いているように見える。目の錯覚かなと思ったが、確実に西側に傾いている。強い東風に煽られ、地面からの支えを取っていた杭が抜けてきたのだ。筋交いをキチンと入れていなかったのも、今頃気がついて悔やまれる。どうやって治そうか?早急に手を打たなければ、全体が崩れ落ちてしまう。ジタバタしながらも、ユンボを東側に運んで、引っぱる準備をした。西側のトラクターに縛ってあったロープを解き(これが失敗)、ユンボに縛り付けようとした。
 そこへ、トタンを業者がやって来た。現場の近くを指定したら、スタックしてしまった。あわてて、フォードを取りに行き、牽引して救出した。
 さあやるぞと思ったら、今度はサトコが産気づいた。敷きわらを足したりして様子を見ていたら、ぺろっと生まれてしまった。体を拭いてやり、ドライヤーを取りに行く。小さいけど元気なメスで、すぐに立ち上がった。
 人工初乳を溶かしていたら、獣医さんがやって来た。ミカンの治療のために静脈注射をするという。病院から帰ったMikiに初乳を任せ、ミカンを押さえ込みにかかる。
「いい子牛でしょう?」
「小さいですよ!25kgくらいじゃないですか?」
「そんなことは無い代。30kgはある。」
計ったら、26kgだった。フフフ
 そんなこんなやっているうちに、お昼を過ぎてしまった。飯食ってからやろうと思い(これが失敗)、一旦引き上げた。食後に出かけようとして外を見たら、風景が寂しい。
「合掌が無い!」
17枚の合掌が全部崩れ落ちていた。よく見ると、先ほどは西側に傾いていたのに、全部東側に落ちている。先ほどほどいたロープが悔やまれる。ものすごい吹き返しの突風で、反対側に吹き倒されてしまったのだ。
 落下した合掌を調べたら、あっちこっち折れているが、どこか平らなところに運び出せれば、補修してまた使えそうだ。ぬかるまない平らな場所が少ない我が家だが、堆肥舎の中なら、今は空っぽだ。屋根もあるし・・・。たまった水が尿溜めに流れ込むように、穴をあける工事をした。さんざん苦労して、厚さ10cmの鉄筋コンクリートに穴を開け、たまっていた尿を流し込むことが出来た。とりあえずここなら、天気が悪くても合掌を補修できる。
 だが、どうやって壊れた合掌を運ぼうか?折れているところの釘を抜いて見たが、これでは到底終わりそうにない。一旦帰って一休みする。完全に使い物にならないわけではないので、吊り上げるだけの補修をその場でやり、トラクターで余所に運んで折れたところに接ぎ木を宛てて補修したらいいだろう。それには、屋根のかかった堆肥舎は都合が悪い。別な場所を均して砂を撒き、作業することにした。
 これを読んで、手伝ってやろうなんて考えてくださった優しい人は、長靴と防寒具に身を固めて是非米村牧場に来てください!何がなんでも再建しないと、親牛達が牛舎に入りきらずに、現在も外に寝てます。よろしく!