工場扇 白煙のテッター 散らばった羽根 アスパラ除草

散らばった羽根

 朝から快晴だ!倉庫内で、かびつつあるロールをとりあえずちょっと動かすと、煙が出てしまう。その辺で、天日干しして乾かすことにした。
 大子牛のわくでは、床が乾くことがほとんどない。去年は、スタンド式の工場扇があったので、送風して乾いていたけど、脱走してきた牛に踏みつぶされて以来・・・。今回は、梁に縛り付けて使うことにした。危うい足場に登り、しっかり縛り付けてスイッチオン!「?」風が来ない?スゴイ勢いでぶんぶん回っているのに、家庭用扇風機より弱い。メーカーに電話したら「羽根の取り付けは間違えてませんか?」だって!これは現品処分で、組み立てたものを買ってきたのだ。急いで牛舎に行って付け替えたら、バッチリ!いい風だ!
 とりあえず、刈り取ってある草をなんとかしようと、テッタがけに行った。かけ始めてビックリ!モウモウと白煙が上がるではないか!まるで燃えているようだ。カビの胞子だ。風に乗って、作業中のトラクターを追い越していった。マスクなんて用意してないので、軍手で鼻を押さえて作業した。干したら敷きわらくらいには使えるか?
 いつものヒバリの子がいなかった。代わりに、羽根が散らばっていた。キツネにやられたのだろうか?あのチビでないことを祈る。
 天気予報がまた変わり、しばらく晴天が続くらしい。ちょっとでも収穫しようと思い、山の上に置いてあったフォードを持ってきた。思い悩んだ末、ちょっと待つことにした。
 代わりに、アスパラ畑を中耕除草した。伸びすぎた茎を巻き込んでしまうが、緑の絨毯のように芽を出した雑草を取り除くには、今はこの方法しかない。早くテーラーの修理をしなければ・・・。
 診療所に行く。Mikiは疲れており、一緒にいるのが辛かったが、俺しか受け止める人間がいないので・・・。
 帰宅途中、何人もの人が牧草を刈っているのを目撃した。「今から刈るか?」と思ったが、今週2回も札幌に行かなければならないことを思いだした。収穫作業どころの話ではなかったのだ。これまで溜まっている仕事を、片づけよう。
 床が乾いていた。子牛たちは、乾いた床に気持ちよさそうに寝ていた。臭いも格段に減った。大型扇風機を取り付けてよかった!
 ヒカリが脱走していた。迎えに行ったら、こっちに向かって走ってくる。ところが、手が届く直前に身をかわして逃げる。最近、堪忍袋が満タンの俺は、こんな些細なことで爆発しそうになる。ようやく捕まえ、殴りたいのをこらえて、牛舎に連れ帰る。明日、母牛登録するツボミはビックリ牛で、通常と違う現象が起こると、ひたすら逃げまどう困りものだ。今日も自分が入ろうと思ったスタンチョンが開いていなかったので、急に身を翻し、1mの柵を飛び越えて、周辺のものを壊しながら逃げていった。こいつの逃げ方は判っているので、先回りしてすぐに捕まえたが、殴ってしまっては、これからもっと扱いにくい牛になってしまうので、ジッと我慢!壁を殴っておさめた。