BSE 雨 排卵確認・種付け 疲れた夜牛舎 ゴールデンボールフライ

 アメリカで、2頭目BSE感染牛が見つかった。
 この牛は、従来のアメリカの検査方法(感度の悪いIHC式)では、BSEと判定されなかったが、アメリカ内部から「あまりに怪しいので、もっと感度の良い方法で再検査をした方が良い」と声があがり、日本やEUなどで採用している感度の良いWB式で再検査した結果、BSEであることが証明された。
 日本の検査体制(感度の良いWB式で、全部の牛を検査する)と比べたら、ザルの様な検査(年間3500万頭屠畜し、その中から2万頭検査。今年から年間20万頭に増やした。これまで通算38万頭検査)だったにもかかわらず、怪しい牛(当初BSE陰性とされた)が出た。相当な数のBSE牛が潜在しているというのが、普通の神経を持った人の感じること事ではないだろうか。
 アメリカ国内でも、今回のBSE発生のショックから、とうとう有力消費者団体が、農務長官宛てに20ヶ月以上の牛の全頭検査を要請したようだ。アメリカの消費者も不安を感じている。
 しかし、日本に輸入される20ヶ月以下の牛には、検査をしようという話は全くない。さらに、牛の月齢判定は、肉の色を目で見て、だいたいこんなもんだべと言う程度の判定方法を用いている。他人にものを買って欲しいと思うなら、買う人が安全安心と思える体制作りをして欲しい。これって、まっとうな商売する人なら誰でも持ってる商道徳じゃない?
 予報が外れ、朝から雨だ。今日は、草地に置きっぱなしの100個のロールを回収して、乾草庫にしまう予定だった。まだ小雨だったので、急いで牛舎をすませて、草地にロールを取りに行く。何処も急傾斜で、トレーラーを置く場所にも困るのだ。3ラウンド目などは、雨がきつくなり、コンクリートのように硬かった道が、ドロドロになっていた。下りでは、トレーラーに押されて運転しづらかった。(実はすごく危険。ブレーキも利かない)
 獣医さんが来て、マルコの排卵を確認し、ナミコに福栄を種付けしてくれた。
 本降りになったので、シャワーを浴びてちょっと昼寝した。
 去勢手術をやった。モクシを着けるのも大変なくらい暴れた。丈夫なわくに縛ったと思っていたが、壊されてしまった。糞だらけになりながら、何とか手術を成功させ、マイシリンを術部に打った。壊れた枠を修理して、診療所へ向かう。
 夜牛舎は一苦労だった。子牛のエサをやる準備をしていたら、牛舎入り口で小競り合いをしたついでに、ナミコ達が電気牧柵を引きちぎり堆肥舎側に出ていった。そこには、青草が沢山生えており、ナミコは浪次郎に乳を飲ませる事を忘れて、夢中で食べはじめてしまった。脱走の勢いで、電気牧柵機が引っぱられ、作動しなくなった。糞出しなどをやって時間をかせぎ、一通り食べた頃配合飼料を見せて呼び込んだ。
 今度は、乳を飲み終えた浪次郎を部屋に戻そうとしたら、閉め忘れていた出口に・・・。暗闇の中を走り回る、黒い子牛。電気の通っていない電気牧柵のケーブルを引っかけながら走り回る。仕方なく、馬用の長い追いムチを持って道路側に追い出した。すると今度は、隣に向かって走り出す。まともに追いかけたら、隣に行ってしまうので、車で追いかけ追い越してUターンさせた。ところが、牛舎前を通って自宅の方に走り出す。道が分かれる前に追い越して、ムチを使って追い返す(実際にぶつわけではない)。今度は、牛舎脇の細い道に・・・。ムチを持って牛舎内を走って先回りし(中にいた牛達は大騒ぎ!)、ようやく牛舎内に追い込み、部屋に入れて撫で撫でしてやった。
 電気牧柵が壊れているので、ナミコ達は夜繋いだままにした。明日の糞出しが大変だが、脱走する牛は好くない方がいい。
 遅い晩飯に、ゴールデンボールフライを添えてみた。塩マスのトマトとチーズ添えと一緒に料理したのだが、ちょっと加熱しすぎで、破裂してしまった。味は、煮すぎた牡蠣のようだった。誰か、料理の上手な人にお願いするしかなさそうだ。