運古落とし 市場結果 

 風邪がひどかったので、羽毛の寝袋とエアマットを持ち込んだのだが、すごくよく眠れた。だいぶ楽になった。
 モクシと引き綱を交換し、水を飲ませる。体重を書いたラベルを付けたあと、ブラシを持って運古落としをする。みんなの牛は綺麗にして来ていたが、うちの牛は俺が来るから汚いままだ。急いで尻から腹まで綺麗にした。仲買の人が回り始める前に、何とか綺麗になった。
 市場開催前、仲買人がコムギを見ていった。最近、松福美の評価が上がってきたようだ。期待がかかる!
 市場がスタートした。予想以上に安値でスタートした。最低目標も危ないのではないか?と思わせるような値動きだ!瀬棚の先頭を切って、コムギ(松福美の娘)のセリ!目標を超えた!生後300日で体重300kgが、出荷時の目標になっているが、当然オス(去勢)の方が体が大きく、この目標を達成しやすい。コムギは雌だが271日で295kgだから、結構成績が良い!値が下がったとは言え、まだまだ高値が続いている。 
 続く雪次郎は、目標にちょっと足りなかった。思ったより増体が良くなかったのだ。瓜太郎は美津福の息子だから大台を越えた。ツユコは福谷福だが、280日280kgとちょっと早出しだったので、安かった。カボスは松福美の娘で、増体は今一つだが、300kgを越えて出したので高かった。
 出荷時期の子牛を1頭1ヶ月置くと、穀物代が1万円くらいだ。糞の量もすごいので、毎日の糞出しも大変である。それに、これから夏に向けて相場が下がる。いろいろ考えて、無理して早めに出したが、今回についてはうまくいったようだ。
 瀬棚のセリが終わったら、すぐに帰路についた。注文してあった肉を買い取り、急いで帰る。カツヨの治療のために、獣医さんを呼んであるので、3時までに帰らなければならないのだ。猛烈な雨や、ボロボロのワイパー、突然現れる濃霧に阻まれながらも先を急ぐ!
 結構早めに帰れた。ゴロウは大喜びで迎えてくれた。牛馬が腹を空かせていたので、トラクターでロールを運んでやった。カツヨは確かに悪いが、重篤な状態ではないらしい。フロロコールとネオアスで治療することになった。
 夜は、義弟夫婦と一緒にすき焼きだ!特製たれで煮込むが、焼き肉よりさっぱり食える。前にも書いたが、煮込んでフルーティーな香りがするのは、世界中で黒毛和牛の肉だけなのだ!肉屋さんのはからいで、上等な部分の肉を混ぜてもらったが、Miki以外は「やっぱり違う!旨い!」と感動していた。またいつかやりたいものだ。