モモコの絶叫! 困ったツボミ  展示会 

 モモコがうるさい。
1人は寂しいと鳴いているが、力一杯鳴くので声が枯れてきた。
そばに行って撫でてやれば納まるのだが・・・。


 俺は大声とか、金切り声が嫌いである。少年時代の辛い記憶が蘇るからだ。
去年死んだ雌山羊は、貰ってきたときから絶叫していた。
「ビャー!ビャー!」
何事かと思って行ってみると、草をつまみながら鳴いているだけだった。
絶叫に慣れられない俺は、その山羊を遠ざけていた。
隣に繋いであったジジとと紐が絡んで首に巻き付き、必死の思いで呼んでいたであろう時も、俺はいつもの絶叫だと思って見に行かなかった。
朝見てみたら、ジジの角に絡まった紐で首を絞められて
死んでいた
うちに来る動物は、たいていワケありで来るが、彼女も子どもの頃相当いじめられたのだろう。


 午後から風が強くなり、みぞれになった。
ツボミは、昨日からヒロミの隣に繋いで、通るたびに頭を撫でたり、声をかけたりしているが、俺がちょっと大きな声を出すと、おびえて逃げようとする。
いじめた覚えがないから、除角のショックが後を引いているのかも知れない。
怯えるようになったのは除角からで、その現場に俺はいなかったのだが・・・(隠れていた)。
みんな、「牛はすぐに忘れる!」と言うが、うちの牛は頭がいいのだろうか?
毎年、除角のショックから立ち直れない牛がでる。


 機械屋Sさんに誘われて、展示会に行った。
でっかい中古の溶接機が、35000円で出ていたので買おうかと迷った。
脇を見ると。小さな発電器がやはり35000円だった。
おかしいなと思って良く見たら、ゼロを1つ見落としていた。
中古のホットガンは、ホントに35000円だった。
クボタのタイヤを信じられないくらい安い値を出してくれた。
すでに頼んである方の義理がなければ飛びつきたい値だったが、
今回は断念!


 会場で酪農家のOさんに会った。
和牛の血統や、哺乳技術、スターターの食わせ方などについて話をした。
5月に受精卵移植ですごい血統の子牛が生まれるが、自分で育てるというのだ。
酪農家としては、和牛の繁殖に手を出すのは良くないんだけど・・・
と言う彼には、家族を思ってのステキな計画があるようだ。


 嵐になったので、親牛達を牛舎で寝かすことにした。
ところが、お気に入りの場所がふさがっていた為、
ナミコとモモエがスタンチョンに入らなかった。
頑張れば入れることが出来るが、
面倒なので追い出した。


昨日の農業新聞に、有機農業のAさんがデカデカと出ており驚いた。
JAやつしろのイ草が、頑張っていることが載っていた。
安い中国産に、高品質の「ひのみどり」で対抗し、うまくいっているらしい。
俺も、高品質の和牛子牛を生産して、輸入品に対抗しよう。
がんばるぞ!