吹雪うんざり マサコ種付け マユコ風邪 予防接種 遺伝子組み換え

yonemiki2005-02-23

 ひどい雪だ!鶏小屋に行くにも、長靴の長さが足りない。横殴りの雪で、目を開けるのも苦労する。熊本生まれで、雪は珍しくて好きだったが、今年はもうんざりだ!うちの敷地内にも、強大な雪山ができ、牛舎の前の山は、小屋の屋根より高い。こんなに降ったのは初めてだ。雪は牛舎内にも吹き込み、真っ白だ。あまりに吹雪がひどいので、親牛を外に放すのを昼前まで遅らせた。
 マサコが発情していた。昨日か一昨日発情する予定だったが、ようやく陰部から粘液が出ていた。その割に静かだったので、昼前外に出して様子を見たら、お昼になってようやくスタンディングした。急いで獣医さんに電話して、マサコを捕まえに行った。妊娠鑑定をしてもらう為に、ミツヒラシゲとモトツボも捕まえてつないだ。
 子牛の予防注射のために、農協のMさんが来た。Mさんは、子豚が好きである。わざわざ子豚の部屋まで行って、ニコニコしていた。カワイイから好きなのか?成長した後食べるのを楽しみにしているのか?まだ聞いていないので判らないが、とても幸せそうである。
 事前にビタミン剤を投与していたせいか、マサコの発情はとても良いそうだ。安茂勝を着けたが、もっと良い種を着けるべきだったか?マユコの風邪であるが、まだ肺まではやられていないそうだ。咳込みが激しいから、相当ひどいと思っていたのに・・・。妊娠鑑定であるが、天候も悪く予防接種もあり時間が足りなかったので、明日に延期になった。マユコの治療で明日も来るからだ。
 生協の注文が、ギリギリ間に合った。以前,生協の注文で「JAやつしろ」と書いてあるとつい買ってしまうと書いたが、他にもいろいろこだわりがある。納豆や豆腐は、北海道大豆使用の物(100円くらい)を買っている。アメリカ産大豆の物(80円弱)は絶対に買わない(ものすごい貧乏なのに)。たとえ遺伝子組み替え大豆不使用と表示してあっても・・・。
 遺伝子組み替え大豆(ラウンドアップ耐性大豆=ラウンドアップという除草剤がかかっても枯れにくいように遺伝子操作された大豆)についての俺の意見。食べると害虫が死ぬトウモロコシに比べて、救いようがありそうにも思える。大豆の栽培で一番手間と金がかかるのは、芽が出てからある程度の大きさになるまでの雑草取り作業(除草)だから、この時期に除草剤をかけて雑草だけが枯れてくれれば、こんなに楽なことはない。大規模農家にとって、夢の作物である。我が家では、20a(40m×50m)ほどの面積で2年連続で有機大豆に挑戦したことがあるが、除草が追いつかず、草むらになってしまった。日本で一般的に行われている慣行栽培(農薬や化学肥料を使う)の大豆では、大豆播種後新芽が出た頃に、専用の除草剤(ものすごく高価)を撒き、その後はカルチベータ(草掻き機)を繰り返し使って雑草が大きくなる前に掻き取ってしまう。けっこう手間暇かけて作っているんだ。それに対して、ラウンドアップ耐性大豆は、ラウンドアップ(割と安い、いろんな雑草に効く)が遅くまで使えるので、除草に手間と金がかからない。とても楽である。だから安いのだ。安ければみんなが買ってくれる。作業が楽で、安く作れて、売れる農作物・・・最高だ!ここまでだったら、消費者の皆さんが買ってくれるなら、俺は作りたい。
 しかし、遺伝子組み替え作物の中には、どうしても俺が受け入れられないものがある。組み替えトウモロコシの毒は、人体には吸収されないから大丈夫だと言うふれこみだが、これは信じる気にはなれない。たとえば、俺はレーズンアレルギーだが、医者に言わせるとレーズンにアレルゲンは無いと言う人もいる。アレルゲンがないと言われても、実際に呼吸困難に陥るほどのアレルギーが出るのだから、何かあるに決まっている。同じように、本来トウモロコシに入っていない害虫を殺す毒が、人の体に影響を出したとしても不思議ではない。人知が及ばない例外や、想定外の事態、場合がある。
 科学の力で、自然の全てを解明したわけではないのに、学者が生命をこうやっていじり回すことに不安を感じる。北海道で遺伝子組み替え作物の栽培を規制する条例が決まったが、今の段階では当然のことだと思う。
 国産大豆が品薄だという。大豆は、水田跡に転作作物として作らないと(転作奨励金が出る)、商売にならないと言われているから仕方ない(単位面積あたりの利益が少ないのだ)。言い換えれば、輸入大豆がそれほど安いのだ。我が家では、遺伝子組み替え作物や、アメリカの高圧的な売りつけに抗議する意味もあり、アメリカ大豆を使った製品は、出来るだけ買わないようにしているが、一般の消費者はやはり安い輸入大豆が良いのだろうか?