ブラシがけ エサの量

 ゴロウは牛舎に行くときに何かを運んでいくのが大好きだ。ソリがあれば、人がソリに乗って紐をくわえさせれば、喜んで引っぱっていく。棒があれば棒を、鶏の水筒代わりのペットボトルがあればボトルを、指定がなければ、できるだけ大きいものを自分で見つけて運んでくる。建築端材の重たい角物を運ぼうとして、口から血が出ていたことがある。最近では雪の中から除雪で出来た大きな固まりを掘り出して、くわえてくる。大きいものを運んで、「すごいね、ゴロウ!」と誉められることに誇りを感じているようだ。大切な歯が折れると大変なので、あんまり無理しないで欲しいが、雪の固まりは日に日に大きくなっており、相当無理して運んでいるのがよく判る。雪に埋まったソリを掘り出すしかないか。ゴロウは、うちのオスどもの中で、一番まじめで、けなげなヤツだ。
 鶏たちが、いよいよ卵を生まなくなった。全部絞めて、食べてしまおうか?エサを減らしたからみんな腹を減らしていて、俺の手の上に乗ってエサを食べようとする。
 今朝も農業用ネコのエサを忘れた。あんまりエサをやらないと、隣のTさんの所に、ミルクをもらいに行ってしまう。牛舎内のネズミや小鳥を捕ってもらうために飼っているが、最近増えた雀は捕れないようだ。牛舎内を好き勝手に飛び回って、糞を撒き散らしている。エアガンをもっている友人に、威嚇射撃するから貸してくれと言うと「エアガンは、迷彩服を着た人を打つためのもので、鳥を撃ってはいけません。」と断られた。知らなかった!今度、ゴムはじきを作るか?
 子牛の糞出しをしようと思って行ってみたが、結構綺麗だったので、子牛たちにぶらしがけした。元太郎・元次郎は、モトツボの子どもだけあって、ブラシがけがすぐに好きになり、うっとりしていた。元三郎は、背中にかけられた雲古を取ってやったのが痛かったのか、逃げ腰だった。みんなそれなりに綺麗になった。
 牛の放牧地に牧草を2ロール置いた。馬にもトラクターでもって行こうとしたが、坂を上れなかった。ユンボで運び上げた。
 牛の放牧地でロールなどを与えるときは、俺は常に「ほいほい」などと声を出して作業をし、俺の位置を牛達に知らせるようにしている。俺に向かって来る牛なんて一頭もいないが、弱い牛が強い牛に脅かされた時に俺の位置を意識していないと、俺の方に逃げてきて間違って踏まれたり、ぶつかられたりすることがあるからだ。うちでは馬の場合は、そういう心配はほとんどないから、安心して馬に背を向けて作業できる。
 ブランカの馬着が大きく破れているのを発見した。脱がしてMikiに報告。彼女は部屋に運んで途中まで縫ったが、濡れていたのでファンヒーターで乾かしたそうで、部屋の中は馬糞臭かった。
 またネコのエサを忘れたので、今度は取りに帰った.子牛のえさの量について、研究中だ。本には、2kgまでと書いてあるカツヨとシゲヨだが、今回測ってみたら3kgずつあげていた。2kgに減らし、切り草をたっぷり混ぜてやってみたが、「あっ」という間に食べてしまった。牛の師匠Mさんは「あげたその場で食べてしまうような量は少なすぎる。」という助言も考えて、下痢もしていないし、やはり3kgがちょうど良かったようだ。チビ5頭は、ちょっと多かったようで、まだ下痢気味だ。