負傷牛

 放牧牛は、時々帰ってこないことがある。
 たいていは面倒くさかったり脱走していて帰れなかったり・・・。でも、丸一日とか二日帰ってこない場合は、心配なので見に行く。そうしたら、緑14番いちこは、足を痛めて歩くのが遅く、日差しを避けられる林から一番遠いえさ箱まで帰ってくるのが大変だったらしい。
 放牧牛にとって、足を痛めるというのは致命傷だ。悪化する前に、牛舎に回収して休ませることにした。他に方法が無いのだ。彼女の自然治癒力に期待するしか無い。
 
 今日もY君に手伝ってもらって、牧草ロールを運んだ。
 暇な彼は、今日はブリッジをしていた。