別れ
悲しい時、感情に蓋をして何も感じなくすることがあるのだけど、そんなことをしても時間稼ぎでしか無く、いずれはちゃんと向き合わないと解決しない。
ゴロウの亡骸は、馬放牧地の入り口に埋めることにした。いずれはちゃんとしたお墓を作りたいが、今はとにかく埋葬することが先だ。
俺の知っている牛飼い仲間は、いろんな重機を持っているけど、飼っている動物が死んだらスコップで手堀して、ひとすくいひとすくい生前の思い出に浸ることにしているとか・・・。初めて子牛が死んだ時も、そうやって埋葬して・・・。
後日、そのブログを読んだ俺に指摘されて、掘り起こして家畜衛生保健所に連絡し、焼却処分になった。(BSE以降、牛は勝手に埋葬できなくなった)
そんなことを思い出しながら、ゴロウの為の穴を掘った。ソックスとポパイが、何をしているのか見に来ていた。
ゴロウとの別れは、特に特別なこともせず、そんな余裕も無く終わった。
安らかに眠れ。