ジオパークを目指して・・・。

 午後から、阿蘇ジオパーク関係者が、硫黄島の視察に来るというので、その説明会に参加できるように仕事を調整して待っていた。
 硫黄島は、ジオパーク認定を目指しており、俺なんかも硫黄岳や7300年前に破局カルデラ噴火を起こした鬼海カルデラなどの勉強をしている。元々理科が専門だし、地学にもそれなりに興味があった。自分が、そんな興味深い火山島に住んでいることから、もっといろいろ話しをしたいと思ったりするけど、基本的にはマニアックすぎて、あまり話をする機会はない。
 今日来てくれた阿蘇ジオパークの人達は、実に興味深げに鬼海カルデラのことを質問しまくり、いろいろな考察をしてくれて、なんとレベルの高いことだろう! っと、驚嘆させられた。あまりに質問が多すぎて、なかなか次に進むことが出来なかった。
 熊本出身で、阿蘇が大好きだった俺は、世界有数のカルデラ火山である阿蘇を、誇りに思っていた。
 そんな阿蘇に匹敵するほどの鬼海カルデラのことは、この島に来るまでは知らなかった。破局的な噴火は、50km以上海を隔てた南九州一帯で栄えた縄文文化を、火砕流で壊滅させたとか・・・!
 外輪山に当たる矢筈岳の縁に立って、
「想像してみてください。目の前で、成層圏まで達するものすごい噴火が起き、100㎦もの噴出物が吹き上げて、目の前の地面が100mも一気に沈んでいく様子を・・・」
実際は、周囲やく100kmの地上の生き物は、火砕流で焼き尽くされたようだけど・・・。