寒さを感じる日

基本的に、俺は寒さに強い。それは、代謝を上げて発熱することで、体温の低下を防ぐ訓練をしていたからだ。飯さえ食っていたら、薄着でも大丈夫だった。その代わり、かなりの大飯食らいになったけど・・・。
 でも、耐寒訓練をしすぎると、普通の人と一緒の部屋には入れなくなるのだ。室内が暑すぎて・・・。
 カナダのマッケンジー川をカヌーで旅していた頃、8月末には雪が降った。そんな中でも、俺は風の吹く外のたき火で飯を作って食って、川の水で体を洗っていた。
 300km〜500km置きに町があり、インディアンと仲良くなって、家に招待されることがあるのだが、俺は毎日たき火の煙を浴びているから、猛烈に臭かったはずだ。みんな、『シャワーを浴びるか?』と真っ先に聞いてくれた(^^ゞ でも、シャワーを浴びたあと、俺は部屋に招待されても、汗が留まらずいつも困っていた。ストーブが焚かれた部屋は、猛烈に暑くてTシャツ一枚の俺は、脱ぎようが無かったのだ。
 国に帰り、そんな寒さに強い体では、恋人と同じ部屋にいられないから、訓練は止めた。
 基本的に、気力が充実していると、俺は自然に代謝が上がり、寒さをあまり感じない。でも、今日は寒かった。体調が悪く、気持ちが負けていたから・・・。鼻水は出るし、悪寒がするし、天気は悪いし・・・。
 こういう日は、厚着に限る! いくら厚着をしても、体が発熱しようという意思を持っていないと、そんなに暖かくならない。今日は、気持ちが弱かった。