ポパイとソックス

いつもより早く起きて、コーヒーを入れ、荷造りをした。
 北海道時代、紅茶ばかり飲んでいた俺なのだが、鹿児島に来てからは良くコーヒーを飲むようになった。インスタントでは無く、レギュラーコーヒーが多い。
 水分補給と考えたら、大きなコップで三杯くらい飲まないと足りないのだが、時間がかかるのをちょっと気にしながらも、毎日よく入れている。コーヒーを飲むようになったのは、誰の影響だっけ?

 ポンプのスイッチを入れて、牛舎に行った。
 ハンナと竹姫太郎は、まだほ乳ロボットを覚えていなかったので、今朝も誘導する羽目に・・・。
 ロボットには、粉ミルクを20kg補給しておいた。

出産を控えた赤20おしげと赤6しずかに、子牛の下痢を抑えるワクチンを接種した。免疫が着いた母牛の初乳を飲むと、下痢対策の抗体が摂取できるのだ。
 ついでに、ビタミン剤を飲ませておいた。これも、子牛が丈夫になることを期待している。
 灯台下放牧地の簡易草加に、牧草ロールを入れたところで、タイムアップ! 従業員さんに後を頼んで、船に乗る準備をした。

 鹿児島から、レンタカーで川辺の馬事公苑に行った。
 いつも訓練でクタクタだったソックスは、今日はゆとりがあって顔を出していた。顔も、イタズラっぽく戻っていた。
 ポパイは、逆に疲れているように見えた。かなり鍛えられたようだ。
 乗ってみたら、違いがよくわかった。まず、足が前に出る。加速が良い! 馬場で外周を走ると、スピードが増していって、曲がりきれずに飛び出したりした。こんなに変わるものかと、驚いた。
 ソックスには、乗りたいと志願したクラブの男の子が乗った。
 速さは充分にあるので、馬術競技のパターンを練習していた。ソックスには、かなり高いと思われるバーを、軽々と跳んでいた。気の強いソックスは、バーを怖がらずにどんどん跳ぶそうだ。跳ぶ訓練が、瞬発力を生み、速さに繋がるとか・・・。