球磨川下り

 世間は夏休みで、今日は土曜日だった。俺がいつも使う安レンタカーは、いきなり行っても、いつも車があったので安心していた。ところが、今日出かけてみたら、どのクラスにも空車は無かった。あれ???
 すぐ近くの、○○レンタカーに行ってみた。ところが、どのクラスにも空車が無かった。『やばいかも知れない』不吉な予感が、頭をよぎる。
 一旦ホテルに帰り、パンフレットを見ながら、他の会社に電話した。すると、多分最大手の会社に、一台だけ空きがあった。早速申し込むと、送迎の車で迎えに来てくれた。夏休みを舐めてはいけないらしい。
 予定通り、鮎を食べるために、人吉を目指した。
 俺は相模川で鮎釣りをしていた頃があり、そこでは15cmくらいしかない鮎が標準だった。それに驚き、小さすぎるとリリースしていた俺は、球磨川の大鮎を見て育った。特に、中流では30cmもの尺鮎がいて、それを食べたいというのが、今日の目的だった。
 実際に行ってみたら、今年は鮎が不漁で、ほとんど入荷が無いらしい。さらに、8月末から9月ごろにならないと、尺鮎にまで大きくなれないらしい。それでも、わずかに入荷した天然鮎を、塩焼きで頂いた。薫り高く美味しい魚で、懐かしかった。内臓の塩辛ウルカも美味しかった。
 せっかく来たのだから、急流下りを体験した。
 本当なら、カヤックを借りて自分で下りたいのだが、そこまでの手配は出来ない。3500円ほど払って、船に乗り込んだ。12〜14人ほど乗り込んだ船5艘で、出発。梅雨が明けて、水位は下がっていたが、船は快調に進んだ。今日の水位だったら、俺のファルトボート(折りたたみ式カヤック)でも、快適な川旅が楽しめそうだった。
 カヤックで上流部を川旅をするとき、一番気にするのは十分な水位があって、船が通れる水路が取れるかだ。まぁ、これだけ大きな川舟が通れるのだから、水路は間違いなく取れる。だから大波でバランスを崩さない限り、楽しいかな?まぁ、カヤックはひっくり返っても、楽しいんだけどね。
 急流下りの船は、流心の大波を避けて通っていたのだが、終わりのほうの早瀬で、大波をもろにかぶってしまった。船の左側に座っていた人は、ずぶぬれになってしまい、女の人はちょっとかわいそうだった。暑かったから、すぐに乾くんだけどね。こういうイベントは、ちょっとアクシデントがあったほうが、印象的で面白い。