モモカの試練

 増えすぎた小屋下放牧地の母牛を減らすため、モモカ等数頭を移動させることにした。
 一ヶ月前に小屋下放牧地に引っ越してきた時、モモカ(北国7の8←安平)は地位が低くて苛められていたが、今では彼女に逆らう者は居ない。とても強いんだけど、その強さをひけらかすではなく、時間をかけていつの間にか一番になってしまう。気の強いモトツボ(北国7の8←安福165の9)とは、対照的だ。

 これだけ力があるのに、鼻輪もモクシも着けずに、首輪だけで犬の散歩のように移動できる。俺の大好きな牛だ。
 移動した灯台下放牧地では、初めに挑みかかってきた数頭は、軽く蹴散らしていたが、次々挑戦されて気が弱くなり、逃げ回っていた。でも、やがてここでも一番になるんだと思う。
 瀬棚から連れてきたシゲヨ(平茂勝←安福165の9)が、痩せてしまって心配だった。他の牛が太っているから、牧草は足りているのだと思う。ここの放牧地にも、イタリアンライグラスを追播しているし・・・。
 ただ、北海道から引っ越ししてきて、ササ中心のエサに切り替わったことに、順応出来ないで居るのかも知れない。そこで、放牧地から牛舎に連れ帰った。あんなに強かったのに、激痩せして死んでしまったナカボクのことがあるので、心配だ。しばらく、牛舎で乾草中心の餌に戻し、養生してもらおう。