寝具

 セナが、牛舎内に入ってくるようになった。一頭が入り始めると、他の子牛も真似をする。まだ、おっかなびっくりだけど・・・。
 放牧に出ていた子牛は、しばらく一頭だけだったが、今回の組替えで6頭になった。親牛も17頭もいて、エサを食べるときは、殺気だって大変である。
 そこで、子牛が離乳した牛を5頭捕まえた。2頭を大浦に、3頭を灯台下に連れて行った。引っ張ると、簡単に着いてくる牛は良い。
 歳をとった牛で、脱走癖のある牛や、スタンチョンに入らず捕まえにくい牛、血統の悪い牛などを精査し、ちょっと売らないとダメかな?扱いにくい牛は、種も着けにくく、子牛も懐きにくいので、結果的に経済的損失を産む。牧草の少なくなる時期なので、競りから帰ったら、取りかかろう。

 離乳小屋の子牛は、ちょっと大きくなってきて、今あるエサ箱では足りない。そこで、二頭連れ出して電柱牛舎に引っ越しさせた。

 ロールを運んだり、放牧地に牧草を置いてやったり、牛舎で使う牧草を取りやすく配置したり・・・準備が忙しいのだ。
 
 俺は、基本的な部分に、意外に金をかけている。
 人生の1/3は、寝ている時間なので、快適な眠りのために、寝具にはこだわっている。
 ベッドは、シモンズのポケットコイルで、とても寝心地が良い。掛け布団は、エクストラゴールドのグレーグースダウンを使った、ダブルキルトだ。北海道では暖房費が高いので、暖かい寝具を使うと、節約になるのだ。
 だが、北海道の冬、暖房の効いていない部屋でも快適に眠れるその布団は、硫黄島では暖かすぎるのが玉に瑕だ。足を出していないと、とても寝られない。こちら用の立体キルトに、買い換えるか?