去勢ぃ?

 悲劇は突然やってくるのだ。
 我が家で生まれ、ゴロウやカイトに守られて暮らしてきた、黒猫ライト。
 毎日2回ドッグフード(?)を食べて、争いに巻き込まれることもなく、平和な日々だった。俺の顔が手の届く範囲にあると、やさしく頭を撫でてくれる。
 そんな彼が、妹のエルを追いかけ始めたのは、二日前からだ。エルは今のところ逃げているが、ちゃんと発情したら受け入れ、春には子猫が生まれてしまう。農業用猫の戦力は、もう十分足りている。
 悩んだ末に、ライトを去勢することにした。
 麻酔をして・・・
 数分後、麻酔を醒ます注射をして・・・
 手術を手際よくやると、あまり痛くないらしい。ライトは、何事もなかったように、エサをねだり食べていた。
 金目の黒猫は金運を呼ぶらしいが、金を取ったらどうなるのだろうか?

 ついでって言っちゃー何なんだが、茂次郎も去勢手術をした。こちらは、麻酔無し!
 出血もほとんど無く、悲鳴を上げることもなく手術は終了。術直後に晩飯をやったが、何事もなかったようにエサ箱に来て食べていた。
 男として、もっと大騒ぎしても良さそうなのだが・・・?