受精卵採卵

今日は、我が家のスター牛モトツボの、受精卵採卵日だ。期待と不安が錯綜する。注射を一本打ち忘れているし・・・。
 ついでに、蹴り牛サトコを出荷することにしたので、妊娠していることを再調査してもらう予定だ。普通に検査すると、間違いなく獣医さんを血祭りにしてしまうので、採卵に行く前に来てもらわないと困る。と思いつつ、昨日紛れ込んだアキコを、妊娠牛放牧地に引っ張っていった。
 糞出しをしつつ、獣医さんを待ったが、お昼になっても来なかった。

 獣医さんは、俺が麺を茹でると来るというジンクスがある。スパゲティーを茹でてみた。外を見つつ食べ始めたのだが、今日はジンクスが当てはまらなかった。ラーメンでないと駄目なのかな?

 頼んでおいた家畜運搬車がやって来て、モトツボを乗せ採卵に向かった。沢山の卵を排卵させたところに、『勝忠平』という人気の精液を受精させた。子宮内を漂っている受精卵を、生理食塩水で洗い出すのだ。出てきた洗浄水から、受精卵を顕微鏡で拾うのだ。

 俺は、出荷牛のブラッシングがあるので、洗浄が終わった段階で、モトツボと一緒に帰った。
 昨夜から絶食しているモトは、放してやったら、嬉しそうに草架の方に駆けて行った。
 さぁ牛研きだ。
 里次郎は、汚れが酷かったので、石けん水を使った。茶色いしぶきが、頭からかかる。
 磨き終えたところで、獣医さんから電話があった。
「一つも採れなかったから、サトコの妊娠鑑定だけやりに行きます。」
「え〜〜〜???ゼロですか(T_T)/~~~ 」
「ナンチャッテ!本当は、○○個でした。これから、生移植に行きます。」
「♡♡♡」
 ゼロだったら、年越しできないところだった。
 モトツボは良い牛だ\(^O^)/ イカツイ顔に似合わず、人にはとても優しい。

 今宵も、足下でゴロウが放屁している。