鈴太郎元気

 福六郎は、結局牛衣を2枚重ねして、牛舎に連れて行った。お腹を空かせて起きるまで待った方が良かったのだが、予定日を過ぎたサトコのお産のために、体力を温存しておかなければならない。
 朝、フクのオッパイを見たら、片方だけしぼんでいたので、ちゃんと吸っているようだ。
 捨て子だった鈴太郎だが、産まれたときはあんなに小さかったのに、3ヶ月経って結構大きくなった。敷きワラ交換に入ると、大喜びで俺の周りをグルグル回り、邪魔でしょうがない。エサもよく食べるので、体の幅が出てきた。

 ローズが、柵を破って牛舎を襲うようになった。注文してある米ぬかは、まだしばらく来ないようで、クズ大豆を圧力鍋で煮て食べさせている。足りないのかな?
 脱出する場所に、ユンボで雪の壁を作ってみた。電気牧柵は、雪の下にあり、漏電してしまうのだ。ユンボを始動したついでで、D型格納庫脇を除雪した。