ハエ大発生直前! 来客 愛馬物語

 世間はゴールデンウィークだが、俺はいつものようにゴロウに抗てんかん剤を飲ませて部屋からだし、馬達にホルターを着けて畑に放す。除草係のローズに残飯を与え、牛舎に行く。子牛たちは水を飲みたがっている。バケツで何往復もして水を与える。気温が上がったので、水の補給は3回ほど行う。
糞出しをサボっていた場所で、ウジが発生していた。急いで運び出す。堆肥舎での発酵熱で殺せるだろうか?それとも、ハエ大量発生?

 また、可愛い訪問者があった。目的は、俺ではなく猫のゴンタだ。見あたらなくてガッカリしていたのだが、声を聞きつけて姿を現し、彼女をもてなしてくれた。ゴンタは自分の使命をよく判っている猫だ。牛舎をライカに追い出される前は、マムシなどを捕ってくれる優秀な農業用猫だった。
 彼女は帰りたくないと言っていたのだが、シンデレラのように帰って行った。

 『愛馬物語』という番組を観た。ガンで亡くなっていく妻が愛した馬を引き取り、妻が亡くなったあと、退職して北海道で馬と共に暮らすというものだった。
 『ともに白髪が生えるまで、あなたに着いていく。』という約束を果たせなかった奥さんの身代わりとして馬を大切にするので、つい魅入ってしまったが、その馬はすでに天寿を全うしたそうだ(実話の部分)。ふっと、その後の旦那さんの生きる目的を心配してしまった。