大雪 危機一髪・娘と妻の転落事故 ヤスヒメ・サトコ発情 靴下

 今朝の積雪も、気合いが入っていた。町の除雪車も間に合わず、フカフカの雪の上を牛舎に向かう。
仔牛にえさをやった後、糞出しのために雪かきをする。雪は、軽いうちに掻いておかないと、重くなったらら動かなくなってしまうのだ。昨日除雪したばかりの所に、膝を越える雪が新たに積もっていた。牧草を運ぶのにも苦労していた。

そこに携帯電話が鳴った。
「車で路肩に落ちたから、迎えに来て!」
電話をしている俺の目の前で、アヤとモモエが脱走し、あらぬ方向に逃げていった・・・。

 雪にハンドルを取られ、ガードレールのない路肩に、完全に横倒しで落ちたらしい。娘と犬達を連れて自力で脱出し、近所の方の家に助けを求めたらしい。牛舎作業中の俺は、携帯電話が通じないのだ。
 脱走している牛を放置して行くわけにもいかない。モモエは、林間放牧地から雪に埋まった牧柵を乗り越えて牛舎に戻っていた牛だ。トラクターで除雪しながら追い詰め、無事林間放牧地に・・・アヤは、牛舎側放牧地に追い込んだ。
 開放牛舎の方で、何やら怪しい雰囲気が漂っていた。発情している牛がいるらしい。

 やっと迎えに行ける準備が整ったとき、妻は真っ白なプロシードで帰ってきた。ご近所の方のトラクターだけでは引き上げられず、師匠のトラクターまで駆けつけてくださり、ようやく上がったものらしい。ご迷惑をおかけしましたm(._.)m
 
 横転した車の中で、娘は泣きもせずに
「お母さん、抱っこ。」
と助けを求めていたらしい。近所の方のトラクターが来たとき、
「お父さん、お父さん!」
と喜び、乗っているのが俺と違うとわかると、
「お父さん、おうち。」
と言って、家の方向に歩いて帰ろうとしたそうだ。妻が抱っこして、歩いて近所の方の家に避難するとき、寒さでちょっと泣いたそうだが、なんて落ち着いた良い子なのだろうと、感動してしまった(親バカ)。
 無事で何より!
 
 沢の水が完全に凍ってしまい、水が飲めない状態になっていた。雪が少ないときに寒波が来てしまい、凍ったところに雪が積もってしまったのだ。例年は、凍る前に雪がかぶるので、雪を掘れば水が流れていた。
 仕方ないので、凍結したホースを融かして、使っていない風呂桶に水を入れてやったら、アッと言う間に飲み干されてしまった。雪を舐めて、渇きを癒していたらしい。ゴメンゴメン。
 
 正月に俺自身が種付けしたヤスヒメが、残念ながら発情してしまった。種は着かなかったと言うことだ。モモカの尻も剥けており、こちらも着いていない可能性が高い。ヤスヒメは、明日種付けしてもらうことになった。
 
 テレビで、片足立ちで靴下が履けるかというのをやっていたのだが、それを見ていた娘は、洗濯かごから靴下を取りだして、(座ってだが)履いて見せてくれた。