体験一日目 トレッキング 脱走劇 ストーブが壊れた

 とりあえず、日課として子牛の水やり(お湯)をしに牛舎に行く。
 農業体験1日目ということで、エサやミルクの調合などを全部一緒にやって、覚えていただく。糞出しも一緒にやってもらう。ジッとしていると寒いので、一緒に動いてもらう方が手足も冷たくないのだ。
 
 お昼から乗馬をしてもらった。先にビクターを捕まえて、基本調教のやり直しをしようと思ったのだが、ビクターは捕まらなかった。去勢の記憶が、彼の心を傷つけているようだ。
 ということで、ポパイ・オリーブ・ブランカの三頭で、トレッキングに行った。乗馬体験はあるということだったので、ちょっと早足も交えながら林間コースを行った。帰り道の凍結路面で駆け足をしたのだが、オリーブの高速駆け足にはちょっとビビッタそうだ。
 
 夜牛舎に行って親牛を入れてみたら、なんだか数が多い。林間放牧地から、3頭帰ってきてしまったのだ。だいたい作業が終わった頃に、林間放牧地に新たな牧草を置いて、3頭を放牧地に連れて行こうとしたら、乾草庫脇のゲートが開いている!
「大丈夫だったのだろうか?」
と思いつつ林間放牧地の方に引っぱっていったのだが、牛舎からクラクションの音が聞こえた。隣に向かっていた脱走牛達に偶然であった妻が、車で追い返してきたらしい。助かった。
 体験1日目にして、脱走牛を柵の中に追い込む作業をして、スリル満点だったそうだ。
 
 夜になって、ストーブの火が消えてしまった。昼間応急修理して、とりあえず火がついていたのだが、消えたら点火できないと言われていた。真冬日に、ストーブのない部屋では、寝るしかない!