犬ぞり出勤 未だ正月 嵐のような、娘の帰宅

 地面が固く凍っており、歩いて牛舎に行くのが危険だったので、1年ぶりの犬ぞり通勤だ。ソリはプラスティックの安物。引き手はゴロウ君だ。ロープを咥えて自由に走らせる。乗り手はそのロープの反対側を持って、左右にコントロールしながらソリを真っ直ぐ走らせる。
 下り坂というのもあり、ものすごいスピードになる。
 
 パンクしたタイヤをスタンドに持って行ったが、穴が大きすぎてメーカーの休みが終わる7日以降でないと直せないらしい。正月が関係ない俺としては、ちょっと不満。
 
 飛行機に乗り遅れるというハプニングがあったそうだが、夜遅くに妻と娘が帰ってきた。
 2週間ぶりに見る娘は、俺を瞠目させた。顔つきもしっかりし、語彙の豊富さはまるで別人だ。
 俺を見て、真っ直ぐに抱きついてきて、黙ってしばらく抱っこしていた。嬉しかった。家に帰ってきたのが嬉しいという感情を爆発させ、夜遅いというのに部屋の中を走り回って、いろいろ懐かしんでいた。
 ゴロウやカイト、ライカにもそれぞれ特有の挨拶(抱きついたり、またがったり、ぬいぐるみのように持ち歩いたり)をしていた。
 これまでの、マイペースでお気楽な生活は終わりを告げ、迂闊なところには物を置けない、娘中心の生活がまた始まった。今夜は、興奮して寝かしつけるのに苦労した。