カズエ出産 ナカボク種付け 遠方より来客

yonemiki2007-09-08

朝、監視カメラを見ると、カズエが産気づいていた。見えている足胞から、前足で雄の可能性が高いことがわかる。急いで朝飯を食い、もう一度見ると、左足しか見えていない。慌てて牛舎に行く。
 産室のカズエちゃんは、とても可愛がられて育ったらしく、産気づいていても俺を警戒しない。陰部に手を入れてみると、右足がないのに顔がすぐそこまで出かかっている!右足が折れ曲がって生まれようとしているのだ。出てきた顔や左足を一旦押し戻し、折れ曲がっている右足を伸ばそうとするが、カズエは息んでますます押し出そうとする。しかし、繋がれてもいないのによく助産させる。まくった作業着の袖をグチャグチャにしながら、ようやく助産成功!
 生まれてきたのは『安茂勝』の息子「和四郎」だ。逆さ釣りで羊水を吐かせ、ちょっと時間を置いて人工初乳を哺乳瓶で飲ませる。
 
 昨夜、テールペイントが剥げてマウンティングされたことを示していたナカボクだが、発情粘液らしきものが出ていない。繋いで置いて、周りに牛を放しても、誰も乗りたがらない。騒がしく吠えているが、この牛はよく吠える牛だ。獣医さんを頼んだら発情しており、『美津照』を着ける。最近は珍しい種だが、脂質の融点が低く美味しいので・・・。
 
 愛知県から来客があった。マロンとブランカを紹介してくれた方で、人生を『引退競走馬の平和な余生』の為にかけておられる。我が家で、その2頭が幸せに暮らしているか会いに来られたのだ。
 夜牛舎も手伝ってくれた。いつか、和牛を飼いたいとおっしゃっておられたので、
「食べるんですか?」
と聞いたら、お肉はあまり食べないそうだ。
 
 冨美栄という食堂の、裏メニューを頼む。新鮮な魚が入ったときだけ、ヒラメなどの刺身定食が出るのだ。まだビラが貼っていなかったが、尋ねたらあった。絞めてから熟成するまで待っているのだ。活魚のまま出さないところに、プロとしてのこだわりを感じる。
 イカ焼き定食も絶品である。なんともいえない噛みごたえ!フツッと潔く切れる。肝もなんとも言えず美味い!漁り火祭りでも、こんなイカ焼きが出れば、瀬棚のイカは美味しいと評判になるのに!やはり、素人には無理なのだろうか?
 お客さんには喜んでもらえた。