日本製のプライド

 保育所に娘を送っていったら、
「お父さん。頭スッキリしましたね〜!」
と、担任の美人先生に気がついてもらえ、とても嬉しい♡。あれほどボサボサだったのだから、気がついてあたりまえか?
 
 と言うことで、朝から気分良く仕事を開始する。今日は快調に体が動き、糞出しをさっさと終える。エサは妻がやってくれた。ハナエはマイシリンが効いて、熱も下がって元気になっていた。ミルクを頑張って2リットル飲みきった。Q太郎も、大型扇風機のおかげで、夏ばて解消だ。
 今日は、福四郎と浪三郎の部屋につけてある、家庭用扇風機の修理だ。いずれも中国製で、グリスなどが十分使っていないせいか?すぐに動かなくなる。そういう安物を買うから、仕事が増えるのだ。スイッチの溶接などもいい加減で、直結にして使っている扇風機もある。
 以前、単身赴任で3ヶ月一人暮らしをしたことがある。その時、韓国製の安いテレビを買ったが、3ヶ月後にスイッチが入らなくなった。クレームで持って行ったら、
「部品として真鍮を使うべき部分に、鉄を使っているから長持ちしないんです。」(そんな物売るなよ〜!)
と言われ、返品に応じてくれたので、妻が引っ越してきてもテレビが無駄にならずに済んだことがある。
 それ以来、現在よりはるかに収入が多かったこともあって、多少高くても日本製を選ぶようにしていた。
 初めのころは、日本製の工場扇を使っていたのだが、さすがの日本製工場扇も、牛舎に押し入った牛達の踏みつけには耐えられず、あえなくペシャンコになってしまった。
 泣く泣く外国製の工場扇を使っているが、扇風機のような単純な機械まで、こんなに簡単に壊れるとは思っていなかった。モーターやスイッチを取っておけばよかったと思っても、後の祭りだ。
 
 昼は、映画を観て過ごす。自然には逆らえない。以前は、雨の中でも仕事をしていたが、結局機械を壊したり、畑を荒らしたり、ろくな事がないのだ。
 
 夜牛舎で、スミレが元気ないのに気がつく。熱を計ると39.8℃だ。元気になったスミレと違い、グッタリしてミルクを十分に飲めない。双子は弱いと聞くが、しばらくは目が離せない。
 
 晩飯に、師匠からもらった今年の新ジャガを使ったマッシュポテトを出してみた。娘は、ご飯と同じようにマッシュポテトをほおばり、すごく沢山食べてくれた。