対案を作った理由 ミツヒラシゲ出産 EMボカシ仕込み

飛び出しそう

 有志の会として、各界の専門家の意見を取り入れた対案を作成した理由。
 
 せたな町は、北檜山町、瀬棚町、大成町が合併してできた町です。
 それぞれの町には、それぞれの文化・特色があります。この歴史を大切にしながら、更なる発展をというのが、合併の大きな目的だったのではないかと思います。
 いまは非常に財政が厳しくなっていますが、自然の景観に恵まれた、このせたな町をわたし達の子供や、またその子供が暮らせるような町にしたいというのが、わたし達の純粋な願いです。そして、わたし達の親や、またわたしたち自身がこの地で働き、年老い、子供たちに見取られることが願いです。
 
 そのためには、町には医療機関福祉施設が必要です。
残念ながら、今の行政や医療対策審議会で検討されているものは、わたし達が望む、現実の医療ではありません。
 一部の生活に余裕のある方たちは、様々な選択肢を持っています。町外に受診したり、老後を町外で暮らしたりすることが出来ます。
 しかし、交通手段を持たない一部の方や、またこの地が好きな人、この地を離れることが出来ない人たちは、この町で医療を受けたいと願っています。
 
(町長の公約)
1.医療、福祉、介護の整った安心して暮らせるまち
2.農、林、水産業が栄え、商、工、建設業が元気な勢いのあるまち
3.みんなの話に耳を傾け豊かな自然を生かした魅力あるまち
4.子供たちの笑顔がたえない夢と希望のもてるまち
5.スポーツ、文化、ボランティアが当たり前の健康で心優しいまち
 
医療、福祉、介護の整った安心して暮らせるまちにするためには、どうしたらいいでしょうか?
農、林、水産業が栄え、商、工、建設業が元気な勢いのあるまちにするにはどうしたらいいでしょうか?
子供たちの笑顔がたえない、夢と希望のもてるまちにするにはどうしたらいいでしょうか?
スポーツ、文化、ボランティアが当たり前の健康で心優しいまちにするにはどうしたらいいでしょうか?
 
高齢化が進むせたな町で、安心することができてはじめて、健康で心優しいまちになるのではないでしょうか?
 
 そのために、有志の会は、現実的な医療体制、子供たちやまたその子供たちに残せるような、継続可能な医療体制を作りたいと考えているのです。
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 医療対策審議会のたたき台が、瀬棚や大成の医師の犠牲の上に成り立っており、早晩崩壊することが明らかだ。医師がお辞めになったあとは、医師が見つからないという理由で閉鎖されることは間違いない。瀬棚診療所を無床化するときも、医師2名体制にすると町長は言っていた。
 しかし、ある医大の知り合いからのメールによると、医大関係者(たぶん瀬棚診療所で働きたいと、俺にメールをくださった医師)が、何かの研究でせたな町役場に来てくださったそうだ。その時助役が会われ、瀬棚診療所では募集していないと言ったそうだ。
 
 現在日本各地で、地域医療に来てくださる医師不足に悩んでいる現状から考えると、信じられない行動だ。もし俺にメールをくださった方なら、心療内科も得意な総合医で、産業医の資格も持っておられる。大枚はたいても、こんな僻地では望めないような医師が、向こうから来てくださったのに、会いもしない町長とは、本当に町民の健康を考えているのか、真意を疑ってしまう。
 やはり、瀬棚診療所を医師2名体制にするには、「公設民営化」以外の方法は無いのだろうか?町長は、もうちょっといい人だと思っていたのだが・・・。
 
 寒気が緩んだところで、ミツヒラシゲの骨盤が下がってきて、産道が開いてきた。この牛は、「平茂勝」という超名牛の娘だが、365日で250kgしかないコジケ牛だった。
「こったら、コジケ牛買ってどうする?」
という農協の職員の反対を押し切って、落札してもらったすごく安い牛だったが、今では大きくなり、とても良い子牛を生む。それ以来、俺は血統が良くて体格の悪い牛を買うようになった。
 生まれた子牛は、足の太い雄だった。名前は「蜜四郎」。チョッキを着せ、背中にカイロを貼り付けてやった。
 
 ローズが、とうとう飛び出す準備をしてしまった。