農民連盟 瀬棚の医療を考える会

 農民連盟の会合があったので、朝牛舎作業の中で糞出しまで終えなければならず、かなり焦って仕事をした。農民連盟などの活動は、とても重要なのは分かっているつもりだが、乾草を取りに行く道の除雪作業や、新しい子牛部屋作成などの仕事が詰まっていると、すごく時間がもったいない気持ちになるのは身勝手だろうか?
 農連の会合には、ちょっと遅れて着いた。話し合いの後、懇親会があり、久しぶりに刺身やオードブルなどを口にした。ビールが出ると分かっていたらv、誰かの車に便乗したのに・・・!
 夜牛舎のため、ちょっと遅れて瀬棚の医療を考える会に出席した。事情を詳しく知ってるはずの議員さんの口からは、公の場では言いにくいことがあるようで、聞いているととても歯がゆい部分もあった。しかし、みんな医療の後退を心配しているのが分かった。
 町の人の中には、村上先生がなぜ辞めるのか?情報が無いために分からず、判断に困っているらしいことも分かった。
 また、財政難を理由に町長が拒絶した村上先生の提案の一つ、たとえばインフルエンザワクチンの集団接種の場合、1000人が接種した場合の町の負担が、たった35万円だと言うことだ。議員さんたちの意見をまとめると、予算がないのではなく、大成や北檜山で予防注射をする体制ができないのが理由らしい。これに対して、数人の住民から
「合併の時、行政サービスは高い方に合わせていく約束だったはずだ。」
「町長選で、高橋町長の懇談会に出席したが、合併でよりよい生活、より充実した医療を提供すると約束していたはずだが・・・。」
「町長が説明に来ないのはおかしい!」
などという発言があった。
 消防署の職員から、
「これまでは、急患は診療所に搬送すれば何とかなったが、これからはどうすればいいのだろう?」
 若いお母さんの発言で
「子供は時間に関係なく病気になる。夜に急病になったら、これまでは診療所に連れて行けば、症状によってちゃんと診てもらえた。小児科を診てもらえる先生が、ちゃんと来てくれるのか?」
 議員の発言の中で、
「町長は医師の確保がどれだけ難しいか分かっていなかったのではないか?」
瀬棚区の住民が、診療所をどれほど大切に思い、これまでの医療体制の存続を願っているか分かっていない。議員として町長に働きかけたい。」
などというのがあった。
 大成区の一人の議員から、村上先生の言動にアレルギーを起こしているという発言があり、とても大人の意見とは思えず、そんなことのために大事な町の医療体制が、崩壊しようとしているのは情けないと思った。

 これほど町のために尽くしてくれた医師を、簡単に手放すような町に、自ら来ようと思う医師はなかなかいないと思うのだが・・・。
 村上先生が提案した研修医受け入れ制度継続に、町の予算がどれだけ必要なのか判らなかったが、研修医を受け入れることで、地域医療に情熱を持った医師の確保が可能になるのだ。医師は自分の勉強にならないところには、行きたがらないらしい。高額な報酬を約束しても、これまでのように24時間態勢で、小児科もみれるような医師は、見つからないだろう。
 特に小児科医は札幌でも不足しているのは常識である。八雲の病院から定期的に来てもらおうと計画しているらしいが、八雲の病院も手一杯で、予定が立たないらしい。子供はいつ病気になるか分からないのに悠長な話だ。瀬棚の出生率が上がっているという話だったが、これも安心してかかれる診療所有ってこそだと思う。
 町長は、「医者の代わりは、いくらでもいる。」という考えを捨て、不安を与えた町民に謝罪し、診療所の医師やスタッフの慰留も含め、これまでの医療体制が継続されるよう、努力するべきだと思った。