桁上げ

 ホタルは、注射の効果があって、元気になっていた。代用乳に、ビオスリーを入れて飲ませた。代わりに、ミカンがミルクを飲む速度が遅いので、体温計を肛門に差し込んだら、粘液便をしていた。熱は39.3℃。体温計を差し込んでも、すぐにひりだしてしまうのだ!
 獣医さんに診せたら、ヒカリコは排卵が確認された。ホタルは、良くなっていた。ミカンそれほど重傷ではないが、血管注射をしてもらった。風邪が流行っており、すごく忙しいそうだ。
 助っ人が来てくれたので、3.6mの柱の上に、桁を乗せた。こんな作業は、一人では無理だ。足場を組み立て、移動させながらホゾを叩き込んでいく。桁の継ぎ目が曲がってしまうので、上に板を打ち付けて、曲がりを修正した。馬鹿なことに、羽子板を買い損ねていたため、固定は後日になった。桁を乗せると、途端に建物らしくなる!
 合掌は、3枚目を完成させた。あと17枚だ!釘の打ちすぎで、手が痛い。新規就農の研修中、師匠は
「釘打ちは、親の敵と思って、思いっきりぶったたけ!」
と言われていたが、あのころは曲げるのが怖くて、なかなか強く叩けなかったものだ。
 ミカンは、自力では牛用ポカリスエットを飲めなかった。ホッカイロを背中に貼り付けてやる。