床コンクリート貼り 元六郎誕生!

 今日は、3人がかりで朝牛舎をやった。人手があると、仕事が丁寧にできる。今日は、元四郎にガンベトールを塗った。ついでなので、他の大子牛達もブラッシングをしてやった。モモコと幸次郎はにブラッシングが好きで、特にモモコは他の牛が糖蜜の哺乳瓶に殺到しているときも、一人でブラッシングをされていた。
 モトツボと、その娘ツボミが、お産が近いので繋いであるが、ブラッシングをして、気持ちを和ませてやった。時々ブラッシングをしながら、オッパイをもんでやり、子牛が生まれたとき、乳首に吸い付いても蹴飛ばさないように慣らした。モトツボはこれまで一度も、子牛に哺乳させたことがないのだ。
 新牛舎の床をコンクリートで平らに均すために、置いてあった巨大ブロック7個を余所に移動させ、敷いてあるブロック上の土を剥がす。鉄筋代わりのワイヤーロープを敷き、大型コンクリートミキサーを運び込む。使うのは初めてだ。エンジン始動にちょっと手間取ったが、始動してしまえば、ゆっくり回してもエンストすることがなかった。しかし、隙間だらけで水漏れが激しかった。
 やり始めて気がついたことだが、セメントの在庫が5袋しかなかった。今日はコンクリートミキサーの試運転ということでちょうど良かろう。ストッパーのバネが弱っており、せっかく練ったコンクリートをぶちまけた。次はちゃんとやったつもりだったのに、やはり失敗して全部ぶちまけてしまった。もちろん、ぶちまけても使えるので問題はなかったのだが・・・。このミキサーは、排出するのが下手くそで、足下に大量にこぼしてしまうことがわかった。ちょっと改良しなければならない。
 モトツボが、一次破水していた。1週間遅れの出産だ。まだまだ時間がかかりそうだったので、水だけやって家に帰る。早めの飯を食べ、夜牛舎に行く。他の親牛達を一旦入れて、また追い出す頃に、ようやく足が見え始めた。それから、子牛たちにエサをやり終わった頃には、鼻先も出てきた。手で足をつかんで引っ張ったが、全然出そうもなかった。哺乳子牛たちに代用乳をやり終えるまで待とうと思ったが、難航しているようだったので、産科チェーンを持って手助けに行った。前足にチェーンを引っかけて、息むのに合わせて引っぱる。一人なのでちょっと苦労したが、無事出産!予想通り、雄だった。名前は「元六郎」だ。モトツボをスタンチョンから放し、子牛を舐めさせる。その間に、他の子牛にミルクをやり終える。ドライヤーで子牛の体を乾かし、セレン製剤を注射、人工初乳を飲ませる、へその緒を消毒、牛衣を着せるなどを済ませる。モトツボをスタンチョンに繋ぎ、エサをやってブラッシングしながら子牛をオッパイに誘導したら、最初ちょっと足を出そうとしたが、すぐにやめた。オッパイを搾ったら、最初なかなか出なかったが、ちょっとしつこくやったら、ちょっとずつ出始めた。でも、まだ子牛の足がしっかりしておらず、時間がかかりそうだったので、俺は家に帰った。
 帰り着き、カメラで観察したら、もうすでに乳首に吸い付いているところだった。母親の初乳の方が、免疫成分が濃いし、3日間吸わせることで母牛の子宮回復も早まるので、良かった良かった!