白老市場 

 早起きして、牛達に乾草と水をやる。敷きわらもたっぷりだ。全部の牛のモクシと紐を交換した。ほどきにくい結び方をした引き綱に手こずる。誰でもほどける結び方をして欲しいと、ぶつぶつ文句をたれる。農協職員はもっと悲惨だ。少しでもみんなの牛が高く売れるように、瀬棚の牛15頭全部を研くのだが(もちろん俺や師匠もやるが・・・)、お尻に着いた運古のヨロイを取ろうとすると、後回し蹴りを連発する牛がいて、3頭に蹴られてびっこを引いていた。
 瀬棚の牛はわりと早いエントリーだった。ユカは、希望価格よりかなり良い値がつき感激!クリは特に増体が悪かったのだが、思ったより良い値が付いた。もっと酷い結果を想定していたのだが、けっこう満足した。
 市場に来るとやはり勉強になる。どんどん新しくなる種雄牛情報と血統の組み合わせ情報などを仕入れることができた。これからの、我が家の規模拡大計画にとても良いアドバイスを受けた。これからも、できる限り市場には行こうと思った。
 心配していたアヤであるが、出産はまだであった。行方不明になって、熊にやられたのでは・・・と心配していた山羊のジョンであるが、突然牛舎に帰ってきた。まるまると太ったところを見ると、トウキビ畑あとにいたらしい。ココアは、ロープを足に絡めて動けなくなっていた。足が壊死していなければいいのだが・・・。