白老市場へ

 クリとユカを出荷するために、早起きしてエサと水をやる。モクシを締め直し、積み込み準備をする。「小さいな!」クリを見た課長の言葉。確かに小さい。
 ナナミを百次郎のワクに移動させた。牛や馬に、牧草ロールを新たに入れてやる。そうこうしている間に、出発の時間になってしまった。あわててバックに靴下やタオルを詰め込んで、農協へ・・・。牧草を運ぶトラックに乗り込んでビックリ!携帯電話、暇つぶしの本、作業着などを忘れているではないか!
 白老市場に着いて、トラックからラップした乾草ロールを降ろした。これがびっちり巻いた大きなロールで、二人掛かりでやっと動かすことができた。全部並べて、ペンキで名前を書き、牛を降ろすところに行ったら、もう瀬棚の牛は所定の場所に繋いであった。
 牧草を与え、おがくずだらけの牛達を、全部ブラッシングしてキレイにした。トラックの敷物として敷いてあったおがくずが、水をかけてなかったために荷台で舞い上がってしまったらしい。高いブラシの二人(農協職員と師匠)は、どんどんおがくずを落とすが、安物ブラシの俺は、いくらやってもキレイにならない!性能の差をまざまざと見せつけられ、今度買おうと決心する。
 いつもどおり焼き肉やに行ったが、今日の肉はいつもより旨かった!しかし、人数がいつもより少なく、テーブルに割り当てられた皿を空けることができなかった。お腹いっぱいになったところで、お土産の肉を買い込む。
 暇つぶしの本がないので、退屈だった。携帯がないので、アヤの出産のことが気がかりでならない。