産まれた!

ブランカと仔馬

 朝、ゴロウとカイトを出してやったが、やけに馬たちがうるさい。群の中に特に小さな馬が混じっているわけではないので、おかしいなと思っていたら、鶏小屋の脇に小さな仔馬が立っていた。まだ生まれたてだ!すぐに脱柵し、母親ブランカは柵の中に置いていかれたのだ。急いで柵の中に戻すが、上手く乳首に吸い付けない。ブランカが逃げるのだ。ブランカを枠場につなぎ、吸い付かせる。一度お乳を吸わせると、今度は繋がなくても吸わせるようになった。
 ブランカと同じ鹿毛の雌だ。「残して調教しよう!」珍しくMikiの言葉。「誰が?」(そんな暇があるの?)オスは去勢しなければ手に負えないし、他の馬と分けなければならなくなるのだ。ブランカの子なら、雌でも頭いいだろうし、素質もあるのでは無かろうか?
 急いで朝牛舎を終える。子牛が3頭入った産室の敷きわらは、やはり毎日変えないとダメのようだ。 食い過ぎによる下痢があるので、フードボトルの使用を制限することにした。とりあえず、夜に1回だけ補給する。
 Hさんにジャガイモをもらいに行った。雨の中、土の中に埋めたジャガイモを掘りだして、袋に詰める。自家用の種芋として使うだけでなく、十分食用になるほどもらってしまった。牧草に包んで土に埋めると、ほとんど芽も出ずキレイに保存できるのだ。(真似しよう!)
Sさんがカツヨとシゲヨを診てくれた。シゲヨは大分よくなったようだ。早く、大きな子牛の枠に入れないと、入れる場所が足りなくなるのだ。
 ブランカが、乳を吸われるとき悲鳴をあげていた。仔馬が噛むのか?雨がひどくなったので、子牛用牛衣を着せてやる。ブランカは、先ほど草架に入れてやった1番草を食いに行かず、馬房内で寝ている仔馬の脇の、汚い敷きわらを囓っていた。「えらい!」
 遅くに帰ってきたMikiは、俺が作ったサンマとマッシュポテトの夕食を食べる元気もなく、寝てしまった。もしかして、これを食べたくなかったから寝たのかな?美味しいのにな!