サチコのお産 部屋割

　夜中、何度も牛舎に通った。１２時頃から産気づき、立ったり座ったり、腹を蹴ったりして、陣痛があることを示していたけど、全然出てくる気配がない。３産目だが、サチコはいつも難産だ。体はでかいのに・・・。結局、６時頃出産。大きなオスだ！血統がそれほど良くないので、オスだと高く売れるからありがたい。名前は幸次郎。足腰のしっかりした子牛で、すぐに立ち上がりサチコの乳首を探した。体を拭く前に、人工初乳をカテーテルで飲ませた。体を拭いてやっていると、すぐに立ち上がって、サチの乳首に吸い付いた。「今飲んだばかりじゃないか！」元気な子牛だ。体を拭いてやって押されても、全然倒れない。産室脇の温室に２００Ｗの投光器をつけ、毛布で覆い、分厚く敷きわらを敷いて暖かくしてやった。ドライヤーで体を乾かし、牛衣を着せてやる。Ｍサイズの牛衣が小さく見える。体重を測ったら３８ｋｇもあった。
　一旦家に帰り、飯を食ってから朝牛舎。モモコとマユコの熱を測ったら、平熱に戻っていた。下がらなかったら獣医さんを呼ぼうと思って、妊娠鑑定してもらう予定のアキコもつないであったのに・・・。早く帰って寝たいところを、頑張って糞出しまで終わらせた。昼前に、２回目の初乳を幸次郎に飲ます。サチコは、乳首に吸い付きに言った幸次郎を嫌い、蹴って踏みつけてしまったので、慌てて外に出し、そのまま母子分離。
　雪の中に埋まっていた、ロータリーレーキを掘り出して、Ｄ型の中に仕舞った。放っておくと、除雪車に潰されそうだからだ。オリーブが水場で何か言いたげな顔をしていたので、水やりをする。ちょっとソファーで仮眠をとる。
　第一産室が空いたので、山羊のジョン・羊のココア・黒豚のローズとピノコはここに入ってもらった。第２産室は、明日糞出しして、元太郎と秋次郎をこちらに移動させる予定だ。そうすると、春まで牛を入れるところがなんとかなり、そのころからどんどん出荷するから・・・。なんとか部屋割にメドがついた。