天国のポイント!

 昨日から、また牧場の水が出なくなった。気がつくのって、帰り際のミルクを溶かすときだったりして、急いでいるときばかりのような気がする。タンクに蓄えておいた水で代用し、ミルクを飲ませた後に中間ポンプの所に行ったら、自動運転が出来なくなっていた。光っているはずのランプが消えていて、また雷で焼けてしまったのかな?
 とりあえず、手動運転で水を上げる。途中で漏水しているのか? 2時間で溜まっていたタンクが、今は6時間ほど回さないと、満タンにならない。これも、早めに手を打たないと、本格的に壊れてからだと、やっかいだ。
 
 海はちょっと荒れていたけど、休み時間に海に行ってきた。
 車を止めて、海を見たら真っ暗だった。濁りも入っている。このくらいの荒れは問題ないけど、視界が効かないと海に潜る意味が無い。
 潜ってみたら、意外に見通せた。天気が悪く、光が差し込まないから、水中がとても暗い。だが、おかげで日中は隠れているイシガキダイなどの魚が、岩の下から出て沢山見えた。
 いつもの根に到着した。ここは、すごいことになっていた。四方八方魚で埋め尽くされているようだった。百匹以上の大型のメジナ、生きているときは黄色いアカヒメジ、ひときわ大きなギンガメアジの群れ、アカジョウ・・・。岸際に集まったキビナゴの群れが、これだけの魚を集めているのだ。海が荒れているからなのか?濁っているからか?暗いからなのか? いつもは警戒してなかなか側に寄れない大型のギンガメアジが、俺には目もくれないで海底の根回りをぐるぐる泳いでいる。
 基本的に、突き放題だ! とか言っても、大人なので不必要に捕りすぎないのだ!
 まだ誰にも、魚を捕りに行くことを言っていないけど、一緒に食べてくれそうな人の顔を思いつつ、このくらいなら食べられるかな?って考えで、必要最小限の獲物を捕る。中型のハマフエフキ、大型のギンガメアジ・・・。もう一匹、アカジョウを突こうと潜っていったら、アカジョウは岩の穴に潜って突けず、ちょうどそこに久しぶりにカンパチが通りがかったので、それを頂いた。
 なんて楽園に住んでいるんだろう? こんな海が、家からすぐの所にあるなんて、天国でしょ?