採卵牛サトコの不安 生きる

 早起きして、採卵牛サトコの排卵を促す注射をした。というか、寝ていない。夕方種付けを行う予定だが、まだ全然発情ッ毛が無い。放牧地に出したら、のんびり乾草を食べており、誰かと絡む様子がない。薬に反応していないのだろうか? 

受精卵移植では、精液のストローを2本使うのだが、お金がないのと、入手困難な精液のため、1本でやることになっていた。ストローを半分に切って2回使う方法と、早めに1回種付けして排卵剤を使う方法があるそうだ。
 一応1回種付けを行う予定であったのだが、あまりにも発情がハッキリしなさ過ぎる。
 獣医さんと相談し、ストローを半分に切って2回な値付けをする方法に切り替えた。
 半分に切ったストロー内の凍結している精液を、どうやって融かすのだろうと思っていたが、凍結したまま体温で融かすらしい。内診の結果は、あまり沢山の卵胞が出来ているようでは無いそうだ(T_T)/~~~ 。排卵剤も打ってもらった。

 夜牛舎の時間になって、サトコの発情が活発になった。スタンチョンに繋いだナミコに、猛然と乗っかってきた。一応ななかなかの発情である。明日の朝、もう半分を人工授精させるのだが、沢山の受精卵が出来ることを期待するしかない。
 
 俺は、人生は楽しむべきだと思っている。苦行のような生き方をしても、誰も誉めてくれない。
 いろいろ重なって落ち込んでいたのだが、そんなのは俺らしくない。早速、青色申告の作業を始めた。さっさと終わらせ、馬にでも乗るか!